館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

1971 マスタングマッハ1 左クォーターパネル7 ハンダ除去

こんにちは。

 

こうしてレストアの記事を書いていると、読者の方からコメントを頂くことが時々ある。お返事もコメントの公開もしませんが、ちゃんと読ませていただいてます。この場を借りてお礼申し上げます。

僕の記事を見て、自分もレストアを始めたいと思うとか、すでにやっていて参考にしてます、などといったコメントです。

僕なりにアドバイスさせていただくなら、これから始めようと思っている方に‥、

おやめなさい。レストアには膨大な時間と労力、そしてお金がかかります。特にパネルワークには正解がなく、完了するまで車に乗ることすらできません。それより今の車に少しずつ手を入れて乗った方が得です。僕の場合、レストアを始めて4年になりますがまだ半分もやれていません。

すでにレストア中の方に‥、

どうぞ何があっても諦めないで完成させてください。諦めたら愛車はただの屑鉄になります。

 

 

さあ、ここからは未知の領域だ。

レストアを始めてルーフとクォーターパネルが別物で、溶接とハンダで繋がれていることを初めて知った。

ユーチューブではアメリカのレストアラーがアップした動画が幾つか見つかった。不安はあるがここまで来たらやるしかない。何度も動画を見ながら作業内容を頭に入れる。

 

ホームセンターでジェットバーナーを買ってきてハンダ部分の片側から炎を当てる。 程なくつや消しグレーだった表面が濡れたようになり、水銀のように金属光沢に変わり、垂れ始める。

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そこですかさず粗目のワイヤーブラシで融けた半田を掻き落とす。

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そのうち下地の鉄板が見えてくる。熱しすぎに注意する。鉄板が焼けて変形する。

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ハンダ除去後のルーフとクォーターパネルの継ぎ目。こうなっていたんだ。

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クォーターパネルはルーフの下に潜り込んでいる。組み立て順序はルーフが最後のようだ。

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ということは、スポット溶接を外しただけではクォーターパネルはすんなり外れてくれないということだ。

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それじゃ、ルーフを取り外す?

 

冗談でしょ。

ステンドグラスの置き時計

こんにちは。

 

木曜の生徒さんIYさんがパネルタイプの置時計を完成させた。お皿用のスタンドを使ってサイドボードの上に飾るらしい。

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IYさんといえば以前にも紹介したが、ステンドグラスのフラガールを作った人で、ご自身もフラのダンサーだ。

作品を一つ完成させるごとに力を付けていて、ステンドのキャリアは浅いのに腕前はかなりのものだ。

上の写真を見て欲しい。何ということのないシンプルなデザインと思うかもしれないが、よく見るとラインの幅が一定で揃っている。

当たり前のようだがこれができる生徒さんは少ない。

 

ムーブメントは電波時計。電池を入れると勝手に針がくるくる回り始め、そのうち時計の電波をとらえて正確な時間を示すようになるが、それまでの時間が長い。教室で作って正確な時を示した瞬間を見たことが無い。多分始動してから何時間も後のことだろう。

その点、クォーツ時計は時刻を合わせた瞬間から正しい時を示す。

 

世の中が進んでも便利になることばかりじゃないってことだ。

松の消毒

こんにちは。

 

先日の庭師さんの剪定の時に大将から松が病気だと告げられた。

僕も去年の夏の剪定の後から松の元気が無いなぁと思っていたのだ。肥料が足りないせいだと思って種かすと化成をどっさりやったのだが元気がないままだった。

 

「多分、池庭の松の病気がうつったんだわ。消毒をやった方がいいな。」と大将。

「それじゃ、殺菌剤をやる?」と僕。

「いや、合剤の方がいいと思うな。殺菌剤じゃ多分効かんわ。」

「大将、やってくれる?」

「ちょっとやっとれんのだわ。自分でやって。30倍でいいと思うよ。」

 

なんだよ、庭師さんがやってくれないのかよ。もっともたいてい庭師は消毒はやらない。

 

てなわけできょうやることになったのだ。

消毒がなぜイヤかと言うと、なかなか消毒に適した条件がそろわないからだ。

まず、風が無いこと。これが一番難しい条件だ。一年を通して無風の日なんて数えるほどしか無い。

しかも早朝か夕方のほんのわずかな時間だ。

二つ目は気温が高くないこと。日中は薬害が出やすいので避けた方がいい。

三つめは葉が濡れていないこと。消毒後半日以上降雨が無いこと。

などだ。

 

天気予報では明日は雨。きょうに賭けて、エンジンの手入れをする。案の定エンジンがかからない。10年以上使っていないので燃料タンクが錆びてガソリンの通路が詰まっていたのだ。

 

「今なら風が無いよ!」

夕方になってカミさんが知らせに来た。

「よしきた!」わずかなタイミングに賭けてすぐに着替える。カミさんもモンペに着替えている。

カミさんの実家は農家だったのでこういうことは平気だ。助かる。

エンジンポンプに消毒散布用ホースリール、ノズルやタンクなど、庭の手入れ用に義父が買ってくれたものだ。

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ホームセンターて買った石灰硫黄合剤の10リットル容器。一般家庭で10リッターなんて使う機会はまず無いだろう。

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これを30倍に薄めて散布する。2リッターで60リッターの薬液を作った。

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高い枝はなかなか届かないがやっとの思いで散布。上の方は風がある。

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散布は上からだけではダメだ。カイガラムシなど下から散布しないと効かない。

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合羽を着て活性炭マスクに防曇ゴーグル、完全武装で作業に当たる。防曇ゴーグルだけどどうしても曇ってしまって見えなくなる。

 

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作業時間は1時間半に及んだ。

時々エンストするエンジンポンプを始動するのに難儀した。

 

多分、明日は右腕と肩の筋肉痛だ。(笑)

カラスの巣

こんにちは。

 

きょうは穏やかな小春日和になった。

カミさんが電柱にカラスが巣を作っているのを見つけて中電に通報した。

我が家の土蔵の西にある電柱の上だ。二羽のカラスがせっせと小枝を運んでは巣の材料にしている。小枝のうちはいいが、針金やハンガーなどを持って来られると停電になりかねない。

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カメラを望遠にしてみると、いたいた。一羽のカラスが連れを待っている。

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二階に上がって見てみると、隣家の屋根に止まってこちらの様子を伺っている。僕が見ているのをちゃんと知っているのだ。

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おやおや、巣はかなり出来上がっている。

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こんなところに巣をつくられた日にゃ、うるさくてかなわんぞ。

 

中電さん、早く来てくんないかな。

キャッチ! 中京テレビ

こんにちは。

 

きょう、中京テレビの情報番組 "キャッチ!" の本収録があった。

やってきたのは中京テレビの女子アナ 松原朋美さんとフリーライターの大竹敏行さん、そしてディレクターさん、カメラさん、音声さんの計5人。

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始まったのは午前11時。おもに巨大万華鏡 "スフィア" の取材だが、今回は大竹さんと松原さんの掛け合いで進行するので僕の出番は少ない。だから気は楽だ。

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こちらは彫刻鏡(かがみ)の部屋 "四季" の内部。天井、床、壁の全てが鏡張りなのでどこを向いても自分が写ってしまう。つまりカメラが写ってしまうので取材されることはまずない。

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カメラマンさんは他の展示物を撮影中。

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その間、松原アナはメールのチェック? 時々あくびをしていた。後で聞いたら6時起きをしたんだって。ロケは大変だなぁ。

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サインをお願いしたら快く受けてくださった。

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スマイル万華鏡でツーショット。

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でも、やっぱり松原アナだけの方が絵になるので(失礼!)松原アナだけを撮る。

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前田敦子大島優子を足して二で割ったような可愛らしさ。今にブレイクするぞ。

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松原アナ、色紙には「また来ます」と書いてくれたけど、ホントに来てくれるかしら?(笑)

 

このあと、岐阜の土岐市へ行くそうだ。

がんばってね。

 

大きいランプ、小さいランプ

こんにちは。

 

きょうは第二火曜日。午前のステンド教室がある日だ。

二人の生徒さんが作品を完成させた。

 

小さいランプを完成させたのがIGさん。傘の直径が15,6センチの可愛いランプだ。

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小っちゃいからと言って簡単に出来たわけではない。ピースが細かく、数が多いので多分一年以上はかかったのではないか。

ガラスピースの色合いが似ていて全体に派手さは無いものの、そのことがかえって作品が主張しすぎないのでどこに置いてもしっくりとその場に溶け込むことだろう。

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一方、大きいランプを完成させたのがYZさん。YZさんはいつも原色を使う派手な色合いが身上だ。YZさん曰く、「ステンドグラスはね、派手な色合いがいいんだよ。」

 

正直なところ、派手な色遣いに当初は心配していたのだが出来上がってみると予想に反して楽しい。遊園地に似合いそうな楽しい柄だ。

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作るのも早かった。多分3~4か月で仕上げている。

大手企業を定年退職して悠々自適のYZさん、家でもアトリエがあってせっせと作っているらしい。

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IGさんとYZさん。今回は対照的な作品を見せてもらった。

初めてのチュー ♪

こんにちは。

 

きょうは休館日だが朝からごみステーションの立ち番。その後アイシンさんにガラスオーナメントの納品に行くことに。

巷では桜が満開を迎えている。

納品のついでに桜でも見て帰ろうということになり、カミさんも一緒に行く。

 

道が空いていて納品の時間までにはまだだいぶ時間がある。帰りではなく、往きに花見をしていこうということになった。

立ち寄ったのは西尾市の八ッ面山のふもとにある矢作古川の河川敷公園だ。

アイシンエーアイに勤務していたころに通いなれた道だった。

 

公園に下りてみると月曜だというのにスケボーをする人、テニスをする人、ジョギングや散歩をする人などでそこそこ賑わっていた。花見と思われる車も時々入ってくる。

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カミさんはさっそく車から降りて桜の写真を撮りまくっている。

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西尾には桜の名所が沢山あって、ここもその一つだ。道路沿いの一段下の河川敷に1.5キロほどにわたって続く桜は、それは見事なものだ。

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提灯や露店は出ないが、ブルーシートを広げて花見をする人もなく、それがかえって落ち着きのある自然な味わいをもたらしている。

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さ、そろそろ納品に向かうとするか。

車に乗り込んで駐車場を出る。 花見にここを選んだのには実は訳があった。

 

「ここで初めてチューをしたよな。」

ちょっぴり照れくさかったのでためらいがちに言った。

「あら、おぼえてたの?」

「おぼえてたさ。」

 

僕達は前を向いたまま笑った。

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