館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

1971 マスタングマッハ1 クォーターポスト表板8 フランジ部溶接

こんにちは。

 

4日連続のレストア記事になってしまいました。

大丈夫。ちゃんと仕事はしているよ。(笑)

 

表板とは別工程で、側面とフランジ部を作る。そのために曲げ型を作った。

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曲げ型に当てながら側面とフランジを成形する。

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出来上がった側板と表板をオリジナルの上に当てて仮溶接する。

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溶接の度に変形していくのでその都度修正する。このとき、曲げ金型を使う。

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ざっとこんな感じ。

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シーム溶接が終わり、サンダーで仕上げる。

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あまり丁寧に仕上げると肉厚が薄くなるため、この辺りで妥協する。

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それでは穴だらけだったオリジナルを切り取る。

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ごっそり切り取った。

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1971 マスタングマッハ1 クォーターポスト表板7 型取り

こんにちは。

 

表板を取付け前にやっておかねばならないことがあった。オリジナルの型取りである。

オリジナルの位置、寸法を失うとえらいことになるからだ。

CTのように断面形状を写し取る。

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それを一定間隔でベースに固定していく。

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ボール紙では弱いのでカラーベニヤを使って正確にトレースする。

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出来上がったロケーター(位置型)。何度も調整することを予想して取り外しできるようにする。

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基準はフロントピラーと右クォーターポストだ。

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フロントピラーからのビームと右ポストからの竿は取り外せる。

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出来るだけの手を打つ。

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ここまでやればなんとかなるだろう。

1971 マスタングマッハ1 クォーターポスト表板6 曲げ

こんにちは。

 

専用の押さえ金を作り、ワークを曲げ金型に取付けCクランプでガチガチに固定する。

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ソフトハンマーで叩いて少しずつ型に沿わせていく。

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こんな感じに曲げられた。

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オリジナルに当ててみる。上の部分の角度が合わない。

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クランプして強引に合わせようと思えばできる範囲だが、そういうやり方はひずみを蓄積して予期せぬ不具合を招くので良くない。

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ここはしっかり直そう。鉄製の作業台の上で力を加えて修正する‥、が結局強靭なワークは修正できなかったため切り込みを入れて修正した。

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うん、これならよかろう。

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形が整ったのでガラリ穴を明ける。

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クォーター内部を乾燥させるための穴だ。

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オリジナルプラスチック製ガラリを取り付けてみる。

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次はこれをオリジナルに取り付ける。

1971 マスタングマッハ1 クォーターポスト表板5 曲げ金型

こんにちは。

 

今回はクォーターポスト表板の反対側の曲げ金型を作る。

友人の鉄工所から大型のH鋼の端材を買ってくる。H-400X200というやつだ。

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フランジ部をポストのカーブに切る。ディスクサンダーの切断砥石で少しずつ切っていくのだが、板厚が13mmあってディスクサンダーで切るのはこれが限界だろう。

砥石が食いついてサンダーが急に引っ張られたりしてかなり危険だ。

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長さが足りないので鉄板を継ぎ足す。裏面は開先をして、

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炭酸ガス溶接。

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表面はTIG溶接。スパッタ―の無い綺麗な溶接だ。

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オリジナルから採ったテンプレート(塩ビシート)をあてがう。

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曲げ型は表板の鉄板厚み分小さく作らねばならない。型シートをずらして小さく線引きする。

鉄板の厚さはオリジナルよりちょっと厚めの1.2mmを使っている。強度アップのためだ。

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表板の反りの部分の当て金を継ぎ足す。

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まずは仮止め溶接。

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オリジナルの角度型を当てて角度を見る。溶接で縮んで角度が小さくなるので大きめの角度にしてある。この辺の判断は難しい所だ。

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本溶接をする。

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型を当てると思った通り角度が小さくなっている。

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Rに削る前に直角にする。

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肉厚の足りない部分はフラットバーを溶接して継ぎ足す。

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さあ、Rに削るの開始。

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反りかえりの部分。ここは難しい形状だ。

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最初は大まかにディスクサンダーの切断砥石で肉をそぎ落とす。

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その後グラインダーで仕上げていく。

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肉厚が足りないのでさらに継ぎ足す。

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こんな感じに仕上がった曲げ型。

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ポスト下の部分。複雑なプレスカーブで作りにくそう。肉を追加して仕上げる。

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次はいよいよ曲げにかかる。

やっとかめのジオラマ再開

こんにちは。

 

ステンドグラスの大物注文2作品が終わり、アパートのリフォーム、クリーニングができたことでやっと一段落した。

明日からジオラマ製作の再開だ。実に半年ぶりくらいになるだろうか。

こんなペースだからいつまで経っても完成しないのだ。

大いに反省。

 

前回までにメインストリートの街灯を製作していた。いちおう事足りてはいるのだが、町全体となるとまだまだ足りない。

もっと作り足すことにした。

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ところが半年近くも経っていることから作り方を忘れてしまっている。

幸いレシピが残してあったことから同じように作れる。

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さあ、明日からまた頑張ろうっと!

F教授

こんにちは。

 

きょう、大学時代の恩師、F教授が来館。

教え子がどんな仕事をしているのか見に来てくださったのだ。

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F先生は僕たちが大学4年の時、ゼミでお世話になった先生で、当時はまだ講師だった。僕達学生と比較的年が近く(10歳くらい年上)、兄貴のような存在だったので冗談を言ったりからかわれたりと、学生には慕われていた。

 

僕達の研究テーマは旋盤に見立てた器具で8の字をトレースして、トレースする時間と8の字から外れるミスの回数が作業回数とともにどのように熟達していくかを調べるものである。

研究室は2階建てプレハブハウスの2階にあって、外階段を上がって中に入ると、夏はクーラーの無いプレハブはかなりの暑さ。

窓を全開にしても額の汗がしたたり落ちた。こんな環境で30分間、地味な作業に集中するのである。

 

4年生の夏休み、ゼミ旅行があった。ゼミのメンバーとS教授とF講師で福井県若狭湾の水晶浜に一泊二日で行くのである。

僕とバイト仲間の数名はバイトを優先してこのゼミ旅行に行かなかった。

このことは僕の在学中に最も悔やまれることだった。

目先の稼ぎにとらわれて人生に一度しかない卒業旅行をないがしろにしたのだ。

 

もし、このゼミ旅行に行っていれば、先生や友とどんなに楽しい思い出が出来たことだろう。

 

 

当時の名城大学はそのブランド力を高めるために多方面から優秀な教授や講師を抜擢していた。

そのためそれまでいた講師の先生は、外から来た優秀な先生の下になって居づらくなり、ずいぶん辞めていったらしい。

 

その中でF先生はひたすら勉強をされ、教授にそして最後は工学博士、名誉教授にまで上り詰めた。

現在は退官され第二の人生を歩まれている。

 

F先生の足跡を祝福せずにはいられない。

か~ら~す~なぜ鳴くの~♪

こんにちは。

 

このところ電柱のカラスがやたらうるさい。

 

カラスの世界もなかなか厳しいようで、縄張り争いにカラス同士が牽制しあってカーカー鳴いている。

そんな中、ガ~ガ~とぎこちない鳴き声が聞こえる。電柱のカラスの雛だ。

 

カミさんの話では二羽いるようだが、僕には一羽しか確認できなかった。

 

雛とはいっても図体はもう鳩より大きい。巣の上でせっせと毛づくろいをしているようである。

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もう、巣立ってもよさそうな頃だが、エサも取らずに親のすねをかじっている。人間と同じだ。(笑)

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僕が二階のバルコニーに出て手を打ち鳴らすが意に介さない。毛づくろいに夢中だ。

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ふと見ると、遠くの電柱に親鳥が二羽、こちらの様子を伺っている。

写真に撮ってやろうとレンズを向けると親鳥たちはサッと飛び立って遠くへ姿をくらました。

カラスは人にずっと見られるのを嫌うそうで、確かにじ~っと見つめているとカラスは嫌がって逃げていくことが多い。

 

それにしてもやかましい。

 

中電さん、そろそろ撤去してくれないかしら。