館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

1971 マスタングマッハ1 クォーターEXの溶接

こんにちは。

 

クォーターEXはリヤビームとインナークォーター、テールライトパネルを連結し、強度を稼ぐ重要な部品だ。 今回は強度の高いプラグ溶接と仕上がりの美しいスポット溶接の両方を使う。

プラグ溶接はオリジナルのスポット位置と同じ場所で行う。溶接スパッターで塗装を汚さないようにスパッターシートがビームに巻いてある。

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リヤビームの上側にはサービス穴が明いている。これはスポット溶接のチップを入れるために必要な穴だ。

上二つがプラグ溶接、下二つがスポット溶接の痕だ。

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別の場所の溶接。下がプラグ、上三つがスポット溶接だ。

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デッキ(トランク)のサイド。ここはスポットでやりたかった。切り離していたレプロのクォーターパネルのビームジョイント部を挟んでおく。

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オリジナルはここが接しておらず、デッキとクォーターEXが溶接されていなかった。

強度上まことによろしくない。 今回はピッチを細かめにしっかりとスポット溶接しておく。

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続いてデッキのウエザーストリップ溝のスポット溶接。ビームとのジョイント部とクォーターパネルのカット部分との隙間を調整したうえでジョイント部を溶接、固定する。左の黄色のマスクテープが貼ってある部分はクォーターパネルだ。

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一見うまくいっているように見える溶接部。実際は2か所失敗している。

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それは左の2個だ。チップの当たった周りが溶け落ちてしまっていて鉄板が連結されていない。原因は良く分からないが、板厚が薄くなったオリジナルをスポット溶接するときに起きやすい。板厚が薄くなりすぎたのか、あるいは鉄板表面が劣化していて導通不良になっていたからではないかと考える。

ここは炭酸ガス溶接でやり直した。

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サイドは全てプラグ溶接。

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全ての箇所でしっかり溶接でき、オリジナルよりも格段に良くなったはずだ。

初孫

こんにちは。

 

旅雑誌に掲載されたりインスタグラム等で拡散されたりして年初から来館者が盛況だ。加えてきょうはお盆休みとあって、一日の来館者数は300人越えとなり、この10年で最も多い日となった。

そのため僕、あるいはカミさんのどちらかが常にチケット発行にかかりきりとなり、体験のお客様のお世話が十分に行き届かなかったのではないか。心苦しい次第である。

 

そんな状態だったので僕もカミさんも娘の出産には付き添ってやれなかった。

娘は出産のために一月ほど前から帰省していて、予定日を過ぎても陣痛が来なかった。

ようやく一昨日になって陣痛が来たため入院していたのだ。

 

婿殿が優しい人で、娘にずっと付き添っていてくれたため、僕たちは安心して美術館の仕事ができた。そしてきょうお昼近くになってようやく出産した。

 

男の子だ。

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孫の実感はまだ無いが、頑張った娘を褒めてやりたい。

1971 マスタングマッハ1 クォーターEX溶接準備

こんにちは。

 

前回でクォーターEX(エクステンション)のフィッティングが確認できた。次に溶接準備にかかる。

プラサフ仕上げだったEXに上塗り塗装をし、その上で溶接部の塗装を剥がす。

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ここは再びスポット溶接をするつもりなので、スポットカッターで明いた穴をふさぐ。穴に丸く切った鉄板をはめ込む。

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溶接し、

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サンダーで仕上げる。

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溶接部周辺に溶接シーラー「スポットジンク」を吹く。

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溶接部周辺をマスキングし、さらに上塗り塗装をした。作業効率が悪いようだが仕方がない。全部先が読み切れているわけではないからね。

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マスキングを剥がすと溶接部周辺だけにジンク塗膜が現れる。

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溶接する相手側にもジンクを塗る。グレーの部分がそうだ。そのほかは上塗り塗装がしてある。ここまでの錆に対するこだわりは他ではないだろう。(笑)

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次はいよいよ溶接だ。

吉山会 2018

こんにちは。

 

 きょう平坂(へいさか)中学校PTAとOBらで作る吉山会が平坂の料亭で行われた。

毎年この時期に開催される年中行事だ。

僕も15年ほど前にこの平中のPTA会長をやらせていただいてから恩師や同志と会える会として楽しみにしている。

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P長のOBは僕を含めて6人ほどの参加にとどまるがOBの先生方は多い。それでもこの15年の間に4人ほどの先生が亡くなられた。

残念なことに僕たちを受け持ってくださった音楽の先生KH先生が今年亡くなられた。83歳くらいだったと思う。

この会でお会いするたび元気な声で「かみや!おまえはよぉ頑張っとるな!お前に会うのを楽しみにしとるんだからな、来にゃあかんぞ。」と言って下さった。

 

昔は怖ーい先生たちだったが、その先生方もみな80過ぎ。今では気のいいおじいちゃんだ。それでも恩師は恩師。言葉には威厳と温かみを感じる。

 

帰り際に理科のSK先生が声をかけてくれた。

「ここでしかおまえに会えんけど、生きとる限り出てくるでな、お前も来いよ。」

 

「はい。かならず。」

彫刻鏡の部屋のリフレッシュ!

こんにちは。

 

きょうは当館のもう一つの目玉、「彫刻鏡の部屋」の床シート張りをする。

明日、インターネットメディアの取材があるのでそれに合わせて張り替えることにしたのだ。必要なものは昨日のうちに用意しておいた。閉館時間になったら直ちに作業に取り掛かる。

 

スフィア同様、床の保護シートが歩行により傷つき、白く濁っている。

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割れた床の鏡。ピンヒールが原因で割れたと思われる。こういう破損がこれまでに2回あり、それ以来当館ではピンヒールでの入場をお断り、スリッパに履き替えていただいている。

この機会に交換する。

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半分剥がした床シート。違いがくっきり。

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割れた鏡を吸盤で取り外す。

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きれいに張り終えた新しいシート。鏡とシートの間に細かな気泡が入っているが1週間もすればきれいに抜ける。

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下を見下ろせばスカイツリー並みに深いトンネルだ。奈落の底というのはこういうことか。

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明日は一年で一番美しい彫刻鏡の部屋です。^ ^

もう??

こんにちは。

 

台風13号が只今関東に最接近中。今年は立て続けにやってくる。

幸い愛知県には影響なさそうだが、ここらで雨の一つも欲しいところ。

 

ところできょう昼間、庭のどこかでツクツクボウシが鳴いていた。

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クマゼミの後はふつうアブラゼミが鳴くのだが、今年はアブラゼミを通り越してツクツクボウシクマゼミと一緒に鳴いている。

ツクツクボウシが鳴いてんだよ。」カミさんがあきれ顔で笑った。

そういえば夜になればサツキの茂みの中から「リーン、リーン」と虫の鳴き声も聞こえる。

マツムシかスズムシか分からないが秋の虫だ。

 

僕の子供の頃の四季とは明らかに違う気候。日本は温帯と教わったが、今では熱帯だ。

ひ孫の時代には日本は夏と冬だけになるのかしら。

 

何かにつけておかしい近年の気候だ。

 

溶接チップを作る

こんにちは。

 

クオーターパネルEXを取り付ける前にスポット溶接のチップを作る。

クォーターパネルの背中の部分はカーブしていて手持ちのチップでは対応できない。もし不適格なチップを使用すると、チップがクォーターパネルやインナークォーターに触れてショートし、穴が明くことがある。

そこで直径13ミリの無酸素銅を買い、自作する。

大型の万力に銅の丸棒を固定し、鉄製の曲げ棒で曲げていく。

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銅とはいえ、曲げるのはそう簡単では無い。ちょうどいいカーブになるように慎重に曲げる。

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実際溶接するようにチップをインナークォーターに当ててみる。インナークォーターをちゃんと回避している。

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続いてクォーターパネルにも当ててみる。

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なんとか行けそうだ。