館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

1971 マスタングマッハ1 右クォーターアルミパテ塗り

こんにちは。

 

以前、「ハンダかパテか4 決定!」という記事で、ハンダとパテの長所短所を比較しながらハンダという結論を出した。

しかし、その後熟慮を重ねるうちにパテの結論に至った。

理由はハンダは融かすのに熱を使うこと。その熱が折角塗った裏側の防錆塗料を焼いてしまうからだ。そしてハンダ付けに使用するフラックスやペースト。どちらも強い酸で、錆の大きな要因になるからだ。

さらにハンダの熱と言えど、鉄板は反る。これは鉄板の平板を使った実験で実証済みだ。

そして決定的なのは高度なハンダ盛りの技術を要すること。2度や3度の練習で習得できるものではない。

 

信頼できる板金屋さんに相談すると、「今どきハンダを使う理由は無いと思うよ。パテもずいぶん進歩しているし、今までパテが割れたとか剥がれたというクレームは聞いたことないね。」

そしてベースとなるパテは「アルミパテ」がいいと教わった。繊維が入っていてクラックが生じにくいそうだ。

クラック防止をより確実とするために溶接した鉄板の縁を溶接で固定した方がいいとも教わったのだ。

 

まずはサンダーで仕上げた溶接面、パテ塗り面にプライマーとして「必殺錆封じ」を塗る。「必殺錆封じ」はアルミパテと相性がいいらしい。

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ホイールハウス溶接面にも塗る。薄くハケ塗りでいい。

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クォーターパネルとロッカーパネルの継ぎ目も。

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デッキショルダー部分。

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ルーフとの継ぎ目部分は厚塗りになるため2回に分けてパテ塗り、研磨を繰り返した。

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ロッカーパネルの継ぎ目。

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#80のペーパーで丁寧に磨く。

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これだって一度で仕上がったわけではなく、地金が出すぎてしまったり、削りすぎてしまったりで、3~4回は塗り直し、磨き直しをした。

前撮り終了

こんにちは。

 

東海テレビの前撮り撮影が無事終了した。

撮影クルーは朝8時45分に到着。開館前にスフィア、彫刻鏡の部屋の撮影をする。

お客様の邪魔にならないようにだ。

収録したのは主に最近グレードアップしたスフィアのグレードアップビフォーアフターだ。両者を再現してその見え方を比較している。

 

開館してからは他の作品や来館者のインタビューなどを収録した。

写真の男性二人は撮影専門に請け負う映像会社のクルーで、県内のテレビ局全てと契約している。いろんな所へロケに行くそうで、ほとんどの観光地の情報をとてもよく知っている。

女性は東海テレビ常勤の外注ディレクターさんで、若いのに番組の構成を一人で企画、夜遅くまで会社で仕事をしているらしい。可愛らしい女性だ。

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写真のカメラマンさんは以前にもうちに来てくれたらしく、その時は若狭敬一さんと一緒でCBCテレビの番組だった。

 

ずっと以前の話だが、某テレビ局の朝番組で中継車がやってきたことがあった。

クルーの一人に聞いたのだが、そのクルーは朝3時に出社、そのままロケバスに乗り、一日かけて収録。その後帰社して深夜まで編集をすると言っていた。

なんとも過酷な労働だ。

 

 

きょうの収録も終了したのが午後6時過ぎ。実に長時間労働だ。

ねぎらうつもりで食事にお誘いしたのだが、丁寧に辞退された。

この後帰社して続きの作業があるのだろう。

 

来週、二度目の収録がある。

次は美人アナがやってきてレポートをする撮影だ。

いまから楽しみ ♪

取材準備

こんにちは。

 

この三日間というもの、ずっと部屋の片づけをしている。ジオラマの作業部屋だ。

ディレクターさんは作業中の雰囲気が出るから片づけなくていいですよと言ってくれるが散らかっているのにもほどがある。足の踏み場もないのだ。

年末の大掃除だと思って片づけている。

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今回の取材は東海テレビの「スタイルプラス」だ。

俳優の内藤剛志さんと松井美智子アナウンサーがMCを務める情報番組で、バラエティー番組のような軽さはなく、大人の気品漂う真面目な番組だ。日曜の食事時間に僕は必ず観ている。

「東海仕事人列伝」というコーナーがあって東海地方の職人さんの奮闘を紹介している。 いつの日か、うちにもこんな番組来てくれないかな~と、憧れていただけにとても嬉しいオファーだった。

 

打ち合わせにやってきたのは20代前半と思われるとても可愛らしいKさんという女性で、東海テレビの外注の番組制作会社の社員さんだ。

テレビ番組というのはたいていの場合、局に委託された製作会社が作っている。

Kさんは頭にイメージしている構成があるようでいろいろ取材について注文してくる。

 

うちは広告宣伝費を使わない代わりに取材依頼に対しては可能な限りの協力をすることにしている。若い女性の注文ならなおさらだ。彼女もいい作品を撮ろうと一所懸命なのだから。

 

予定の位置に建物を配置する。

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自分でも出来上がったらさぞ楽しいだろうなと思う。

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苦労して準備してもオンエアされなかったなんてことは珍しくないが、やれるだけのことはやっておく。

 

取材は明日だ。

走行距離での課税検討-ぜひやって!

こんにちは。

 

きのうのニュースに政府与党が自動車関連の税を抜本的に見直す検討をしているとあった。

中でも自動車税を走行距離に応じて課税する検討に入ったそうだ。

現在は排気量に応じて課税額が決められている。例えば1000cc超1500cc以下の小型車には年3万4500円の税金がかかる。

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マッハ1のように7リッター車は年12万円超えだ。

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若者の車離れで所有者が減少するのに備えるためと言うが、本音はこれから進むであろう電気自動車の普及に伴う税収減に対処するためだ。

 

走行距離で課税するというのは大いに賛成だ。

僕なんてほとんど車に乗らないのに車検と自動車税だけがどんどん吸い取られていく。

 

車検制度だっておかしなものだ。車の故障を未然に防ぐ意味で重要であるとは思うが、それにしても普通車の2年ごとの車検はこれだけ車の信頼性が向上した現在でも50年前と変わっていない。

商用車のトラックなんて1年車検だ。

僕のタウンエースなんて、この1年で1000キロも走っていない。多分200キロくらいだ。 それなのに1年車検。

 

東和さんに言わせれば、「車検なんてヨ~、役人の小遣い稼ぎなんだって。税金がほしーもんでヨ、変えりゃせんて。」

 

金は取りやすいところから幾らでも取る。それが役人だ。

 

7リッターのマスタングで大事に大事にしながら年数百キロしか走らない人と、エコカーで年何万キロも走り、次々買い替える人とどっちがエコ?

 

走行距離の少ない人の自動車税を下げるべし!

架空訴訟詐欺

こんにちは。

 

「ねぇねぇ、見てよ。このいやらしいハガキ!」

カミさんが怒った表情で一枚のハガキを差し出した。そこには

「特定消費料金 訴訟最終告知のお知らせ」とある。

内容は以下の写真をクリック、拡大してお読みいただきたいと思うが、なんともいやらしい文面だ。特定消費料金って何よ?

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カミさんには訴えられるような事など身に覚えがないのですぐに詐欺だと気が付いたがお気の毒なことに西尾市の60代の女性が710万円の被害に遭ってしまったようだ。

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僕らのように商売をやっていると一度や二度は、代金を踏み倒されたり逃げられたりなんてことはあるものだ。

うちも二度ほど苦い経験があって、以来初めての注文は必ず前払いでお願いしている。

 

うちは10年以上前だが、代金を支払ってくれない客に少額訴訟を起こしたことがある。もちろん、訴訟を起こす前には何度も請求書を送り、それでも支払ってくれない時は裁判の手続きに入りますと内容証明の封書で通知する。

間違ってもはがき一枚で訴状を送り付けるなんてことはないし、そもそもこのはがきには原告の名前も訴訟理由も請求金額の記載もない。つまりどんな訴えなのかも分からない。

 

こういうハガキは無視するに限る。

どうしても心配なら最寄りの弁護士さんか警察に相談することだ。

 

絶対にハガキに書かれている電話番号にかけてはならない。

 

踏切遮断機開閉機製作

こんにちは。

 

踏切遮断機にてこずっている。

一口に踏切遮断機と言っても調べてみるといろんな形のものがあることが分かる。

箱型のものや、

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タワー型のものなど。

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この箱の正式な名称は知らないが、ここでは開閉機と呼ぶことにする。

僕はジオラマの踏切遮断機をタワー型で作ることにした。理由は単に作りやすいからだ。

材料は発泡塩ビ。積層に貼り合わせて目的の厚さに調整した後、軸穴を明けて黄色の塗装をする。

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タワーは真四角ではない。切り欠きのあるちょっと複雑な形状だ。これは試作でリンクがタワーに干渉することが分かったためである。

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これに黒いストライプを入れなくてはならないのだが、どうやって入れるかはまだ、考え中だ。

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非常に面倒くさい遮断機だ。

1971 マスタングマッハ1 右クォーター内シーラー塗り

こんにちは。

 

マスタングのクォーター、ホイールハウスの前後は最も錆びやすい部分だ。

なぜ錆びるのか、それは水分が入りやすいからだ。

特にホイールハウスの前側、クォーターウインドウの下は、クォーターガラスとウエザーストリップの隙間から雨水が入り、クォーターパネルとロッカーパネルの合わせ面に溜る。

溜まった雨水はホイールハウス前側の穴からロッカーパネル内に入り、ロッカーパネルの下に明いた穴から外に出る。

これはマスタングに限らずどんな車でも似たような構造になっている。錆を防ぐにはいかに鉄板を濡らさないかだ。

国産車は日本が雨の多い高温多湿の気候なので防錆には気を遣っているが、アメリカは大陸型のカラッと乾燥した気候なのであまり防錆を意識していないのだ。

クォーターパネルの内側などメッキ鋼板を使用して入るものの、塗装はされていない。これを日本に持ってくるのだから簡単に錆びるわけだ。

 

錆の一番出やすいところは鉄板の合わせ面だ。ここに雨水や湿気が入らないようにシーラーを塗る。シーラーはスリーエムの白。

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正面にロッカーパネルに水が落ちる穴がある。

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さらに全体をハケ塗りシーラー(グレー)で覆う。

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鉄板の合わせ目は完全に覆われている。この後さらに周りと同じ制震塗料(黒)を吹き付ける。

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ありとあらゆる合わせ目にシーラーを塗る。

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錆止めは鉄板の合わせ目をいかに目残しなく、完璧にシールできたかで決まる。

 

ここは丁寧さがものを言うのだ。