館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

梅雨の季節の風物詩 庭木の剪定 (2)

こんにちは。

庭師の仕事は天気任せの所があって、雨が降ってくると仕事ができなくなる。

それでも少々の雨ならものともせず、濡れながら剪定を続ける。 かと思えば、30度を超える夏の炎天下でも淡々と仕事をしている。

慣れもあるだろうがたいしたものだ。 軟弱な小生などとても真似できない。僕も若い頃は庭師になりたいと考えた時期もあったが、今思えば庭師にならなくて良かったと思っている。 とても勤まらない。

 

そんな庭師さんの仕事ぶりを尊敬の念を込めてご紹介する。

 

美術館庭園の植木には名前が付いていて、門の隣にある松2本は「二本松」といい、そのうち門に近い方を「門かぶりの松」という。

差し枝 (右に張り出した長い枝)の具合が気に入って買った松だ。

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上半分はすでに剪定が終わっている。チョキチョキとハサミの音が耳に心地よい。

僕とカミさんで剪定した頃はこの松1本で1週間かかっていたが、庭師さんは2人で1日で終わる。

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門を隔てて反対側にも松とバランスを取るように2本の槇があって「二本槇」という。門に近い方は「門かぶりの槇」、この庭一番ののっぽの木だ。 先端がちょっと首をかしげたように曲がり、そのあと下に向かって細かな枝がびっしり張った形の良い木で、神谷花苗園さんの植木畑からお嫁に来た木だ。

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今はユニッククレーンにゴンドラを付けて高所作業が安全に、楽にできるようになった。大将は小柄な人だが、作業をしている姿は大きく見える。

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かっこいいなぁ~。

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こちらは大将のお母様。御歳83歳だ。松の剪定もこなす。若々しく、まだ70代にも見える。ご主人である大大将は昨年亡くなられた。物静かで職人気質のいい方だった。

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亡くなられた大大将とは、この庭を造った当初、庭の真ん中にブルーシートを張って夕暮れの空の下、大大将をお招きして宴を催したことがある。ただ、大大将は飲めなかった・・・。

次回は剪定の終わったお庭をお見せする。

 

つづく