館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

1971 マスタングマッハ1 情熱よ再び7

こんにちは。

 

「やばい・・。」

水温計はほとんど ”H” 寸前。カミさんは後部座席でマフラーの真上に座った格好で、おしりが熱いと言っている。

みんな車の中で汗だくだ。

いよいよ路肩に車を寄せてエンジンを止めようと覚悟を決めたとき前方の信号が青に変わり、その先には比較的空いた名四国道23号線が見えた。

「よし、これなら流せる。」

 

信号のつなぎを見ながら止まらないスピードで流す。頭上には国道23号線バイパスの高架があるので下は日陰だ。

少しずつ水温が下がり始めた。

 

豊明で23号線バイパスの高架に乗る。大丈夫、渋滞はない。時速70キロくらいで流れている。

 

ほっとしたのもつかの間、安城市高棚町あたりまで来ると先が見通せないほどの大渋滞。当時、この辺りから東はまだ片側1車線で、それまで2車線で流してこられたのがここで1車線になるために日常的に渋滞が発生していたのだ。

 

水温計がまたじわじわと上がり始める。

「だめだ、こんな渋滞にはまっていると後にも先にも引けなくなる。オーバーヒートは目に見えている。」すぐ次のインターまで何とか持ちこたえて、バイパスを降りることに。

下道なら信号も短いし、混んではいないだろう。

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思った通り、田んぼの中を走る道は爽やかな風が吹いていて、水温計はみるみる下がる。

よかった。これなら家までたどり着ける。

 

何はともあれ、無事に着いた我が家。 どっと疲れが出てくる。

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7リッターエンジンのマスタングが夏に渋滞にはまるとオーバーヒートすることはよく知られていることだ。5.7リッターに比べると二回りほども大きいエンジン、発生する熱量が大きいのに比べてエンジンルームは狭くなるので換気が極端に悪くなる。

普通に走れれば問題はないのだが渋滞はダメなのだ。

だから僕のマスタングオーナー仲間でも7リッターのオーナーさんは夏は乗らないという人は多いのだ。

 

夜に持ち帰ることも考えたが、慣れない車の夜間ドライブは危険だ。それに万一の時に対処しづらくなるからね。

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これからは月に一度くらい、仮ナンバーを借りてドライブしようと考えていたのだが、結局、この車を公道で走らせたのはこのとき1回だけで現在に至っている。

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今? いまはエンジンも何もかも取り外してしまって骨組みだけになっちゃってるよ。

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この車を持ち帰ったこの時は、すぐに全塗装して綺麗な車で気持ちよくドライブできるものだとばかり思っていたよ。

それが今じゃドツボだ。(泣)