館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

1971 マスタングマッハ1 万力が壊れた!

こんにちは。

きょうは2連休の休館日、第一火曜日だ。うれしい!

さっきまでロッカーパネルの錆び穴をふさぐパッチを作っていたのだが、プレス作業の最中に万力のネジ部品を折ってしまった。

 

 

左のロッカーパネルに雨水による錆び穴が明いていた。 これをふさぐパッチを作っているときだった。

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型取り器で曲げ角度を写し取る。

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テキトーな在庫鉄板から材料を切り出す。板厚は1.5ミリ。

ロッカーパネルの板厚は1.2ミリだったが若干厚い鉄板を使う。

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ヤフオクで手に入れたベンダーで鉄板を曲げる。

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曲げ角度は合わせたが、曲げRがオリジナルと違ってしまった。ベンダーはほぼピン角だ。・・・気に入らない。

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厚鉄板に9ミリ丸棒を溶接して曲げ当て金を作った。

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まっすぐに曲がるように木を当てて叩く。

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うん、これなら良かろう。

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サビの範囲を切り取るためホワイトマーカーで線引きする。

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プロクソンのミニルーターで切り抜く。このミニルーター、小さいくせに使い勝手がよい。力がないのでちょっと押しつけると止まってしまうが、小細工にはちょうどいい。

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先ほど曲げたパッチを穴に合わせてカット、調整する。黒の円いものはネオジム磁石だ。壊れたLED懐中電灯の脚から取って使っている。パッチの落下防止だ。

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 ん? よくよく見ると縦の面にプレスによる段差があるのに気づいた。意味は分からないが、こういうときはオリジナル通りに作るのが鉄則。 

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厚鉄板と1.2ミリの薄鉄板を溶接して段差曲げのためのジグを作った。

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先ほどのパッチをこのジグで挟んで万力で締め上げるのだ。これを思いっきり締めると、

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少し変形したが、僕の力ではこれが精一杯だ。

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さらに締め付けようと鉄パイプをハンドルにかぶせてテコの要領で締め上げた。

ピシッ!という感触でハンドルが急に軽くなった。

「しまった!」 不安は的中した。万力の中の雌ねじブロックが折れてしまった。

なんと、鋳鉄製だ。こんな力のかかるところはもろい鋳物でなく、炭素綱 S45C くらいで作ってもらいたいものだ。さすが中華製。

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雄ねじの方は大丈夫だが、鋳鉄の溶接は難しいらしい。仕方ない、新しい万力を注文するか。

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パッチは何とか段差が出来た。

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これを綺麗に溶接すれば錆び穴ふさぎは完了だ。

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