こんにちは。
きょうはちょっと専門的な話をします。でも塗装で困っている人には助けになるかもしれない。
大浴場洗い場ミラーの彫刻はここまで順調に進んでいる。11枚中残すは4枚となった。
裏面をカラー塗装するための塗料の密着テストで、塗装したものがこちら。ピンクのメタリックでクリアコートが3回塗ってある。
完全に硬化するまで2日ほど待って四角い部分を剥がして密着を見る。
若干ホコリが混入したが表面は綺麗に鏡面に仕上がった。
問題はこちら。裏面をブラックの2液型ウレタン塗装したのだが見ての通り“ちぢれ”が起こってしまった。
ちぢれとは綺麗に平滑に塗装された塗膜が上塗りをしたらシワシワに縮れてしまうことだ。
以前、アルミホイールに塗装したときも同じようなちぢれが起こったのを経験している。
そのときはなぜこうなるのか見当がつかなかった。
今回、みよし市の塗装屋さんに聞いたところやっと原因が特定できた。
結論から言うとセッティングタイムが中途半端に長すぎたと言うことらしい。
塗装は一度に厚塗りをすると塗料が垂れてしまうので、薄い塗装を何回かに分けて行うのが普通だ。この時、1回目と2回目、あるいは2回目と3回目の吹きつけの時間間隔をセッティングタイムと言う。通常10~15分くらいで、指で塗膜をさわって指紋が付くか付かないか位に乾燥したところで重ね塗りをする。
きょうは昼食の休憩をとって2時間くらい開けてしまい、その後重ね塗りを繰り返したので“ちぢれ”が起こってしまったらしいのだ。
専門的な話しになるが、初めの塗膜の硬化が進んだところへ溶剤を含んだ上塗りをかけたので、その溶剤で下塗りが犯されたというのだ。
いっそのこと丸一日開ければ下塗りが完全硬化し、ちぢれは起きなかっただろう、と専門家は言っていた。
長い間の疑問がきょう解けた。