館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

1971 マスタングマッハ1 右プラットホーム1

こんにちは。

フロアパンのレストアは完了したがシートの取り付け部分、シートプラットホームはこれからだ。

シートプラットホームとはフロアパンの上に溶接された運転席、あるいは助手席のシートを固定するための台座だ。4か所のボルト穴があり、そこにシートを前後にスライドさせるレールが取り付くようになっている。

見た感じ、これもかなり痛んでいる。右上の黒っぽい怪しげなパッチを取り外してみる。

f:id:mikawakougei:20160414235615j:plain

 

やっぱり。ここの修理屋は補修のやり方がみんな同じだ。錆処理をせずにボロボロの穴の上にそのまま鉄板をあてがっているのだ。 色がグレーなのは僕がサンドブラストで錆取りした後メタルレディー処理したからだ。

f:id:mikawakougei:20160415000157j:plain

 

裏側には補強板が溶接してあるが、この内側がどうなっているかも知りたくなった。この切り込みと溶接跡はへこみを直すためにハンマーが入るように以前僕が切り取ったものだ。

f:id:mikawakougei:20160415000709j:plain

 

補強板を溶接してあるスポットの場所に表側から白い印を付け、そこへポンチを打つ。

f:id:mikawakougei:20160415000921j:plain

 

スポットカッターでスポット溶接部の接続を切り離す。

スポットカッターとはドリルの一種で、通常の穴明け用ドリルと違い先端に角度が無い。切削面は平だ。 このドリルで接合している2枚のうちどちらか一方に穴を明ける。2枚とも貫通させてはいけない。

このスポットカッター、5~6箇所穴を明けるともう切れなくなる。なのに専用工具ということで一本が数千円する高価なものだ。だから刃先の研磨機を使って何度も使うのだ。

f:id:mikawakougei:20160415002211j:plain

 

取り外した補強板。英語で "reinforcement" リーンフォースメントという。

思ったほど痛んでいない。

f:id:mikawakougei:20160415003033j:plain

 

プラットホームを分解する。表面。

f:id:mikawakougei:20160415003437j:plain

 

裏面。

f:id:mikawakougei:20160415003539j:plain

 

シートプラットホームはレプロが発売されていない。あるにはあるが構造がオリジナルでないうえに寸法がちょっと違うようだ。

 

僕はその怪しげなレプロは買わずに自分で補修することにした。

ところがプレス形状が複雑でとても苦労することになる。