館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

サンドブラスターを作ろう! 3

こんにちは。

きょうはTIG溶接を行う。薄鉄板の溶接にはTIG溶接が有利だと言われるが、正直なところ、まだ良く分からない。場合によってはMIGの瞬間的な溶接の方が入熱が少なく、ひずみが少ないこともある。

ともあれ、勉強がてら薄鉄板の突き合わせ溶接をTIGで連続溶接する。そうはいっても僕の経験から一か所を長々と溶接しない方がひずみが少ないので、場所を変えて断片的に連続溶接していく。

 

アングル枠の台は溶接がしにくいので一旦外す。位置が決まったから大丈夫だろう。

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これは3ミリ厚のアングル(下)と1ミリ厚の薄鉄板(上)を連続で溶接した。電流は68アンペアくらい。3ミリアングルの方が溶けにくいのでアングル側にアークを当てる気持ちで溶かしていった。

ご覧の通り、MIGと違ってスパッタ―のない綺麗な仕上がり。仕上げのサンダー掛けが要らないくらいだ。

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次に1ミリ鉄板同士の突き合わせ溶接。こちらはTIGのパルス溶接を使った。パルス溶接とは連続して溶接アークを放つのではなく、溶接アークを一瞬で母材を溶かし、続いて弱いベース電流で固めるというものだ。連続して強いアークを飛ばさないので、薄鉄板が溶け落ちることなく溶接しやすいのだ。

今回は溶接電流77アンペアとちょっと高めで瞬間的に溶かし、ぎりぎりアークが飛ぶ10アンペアの弱い電流で固める。

 

それでも鉄板同士にギャップがあったりすると、下のように溶けて穴が明いてしまうこともある。こんな時は溶加棒を溶かして穴をふさいでやる。

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ホッパーの薄鉄板溶接が完了したところでアングル枠の台を元通り取り付けることに。

ところが。ありゃ~~。溶接のひずみで脚が内側に傾いてしまい、枠と合わない。

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一か所を合わせると他の三ヶ所が合わないのだ。

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大きい所は1.5センチもずれている。

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やはり枠を外すべきではなかったか‥。

溶接ひずみを甘く見ていた。