館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

蔵の修繕 その後

こんにちは。

 

蔵の修繕がだいぶ進んできた。崩壊を防げて一安心だ。

防水シートが貼られて木組みが見えないが、白アリで半分ほどもスカスカになった建物側の柱に添え柱をボルトで抱かせ、軒先の朽ちた柱は取り除き新しい柱を入れた。

影で分かると思うが筋交いが二本入っている。

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漆喰を取り去り赤土の下地がむき出しになった軒梁。

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防水シートを貼っていくのだが‥、

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翌日になると軒梁の外側漆喰が崩落していた。下に人がいなくてよかった。

当たったら怪我したかも。

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軒梁もサイディングを張ることになった。ひと手間増えてしまった。

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コンクリート基礎の土台の上にカラー鋼板の笠木を乗せサイディングボードを張った。

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内側はこんな感じ。サイディングの目地はこのままかしら?

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軒裏の波が美しい。今どきこんな塗りが出来る左官はいないそうだ。

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軒を支える桁も漆喰面に合わせてサイディングボードが貼られた。

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修繕前の部分とのつなぎ。黒ずんだ漆喰が剥がれかけている。

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土壁の欠けた部分をモルタルで補修し、剥がれかけた漆喰は塗り直してある。

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だけどここも何年持つやら。

僕の知る限り今までに3度ほど、この東壁の漆喰は修繕してきたが、僕の経験では漆喰壁は長くは持たない。なぜなら漆喰は水分を含んでしまう。雨水が当たる壁面では内部に水を通し、下地の土壁を劣化させる。いつかは下地の粘土質が抜けてスカスカの砂のようになっていくのだ。

 

それに比べればサイディングの方が現代風で理にかなっている。最近の工法では壁の中も空気を通して乾燥させるようにしている。