こんにちは。
クォーターパネルを外してみたら思いがけない腐食を目にした。
最初に目にしたのは真っ赤に錆びたクォーターポストの裏面だ。こんなの見せられて何もしないわけにはいかない。
中央のカメのような形をした鉄板は4.5ミリの板厚があり、中央に太い雌ネジが切られている。これはドアを閉めた時にドアを保持するストライカーというボルト状の部品をねじ込む相手だ。
本来の取り付け方とは違っている。取り外したことがある証拠だ。
これから直すのは写真左側のポストだ。
スポットカッターでスポット溶接部分を切ったものの裏板が取れない。 なにやら怪しげな溶接肉盛りの塊があるのでベルトサンダーで削ってやる。
腐食で大穴が明いて修理のしようがなくなったので、とにかく溶接で肉盛りだけして表面を整えたのだろう。向こう側は無残な錆面だ。
裏板が外れた。クォーターポストはドアを保持し、側面衝突にもある程度耐えられるよう裏板で補強してあるのだ。
クォーターポストの裏面。白く垂れた塗料は、塗装を剥がした面が再び錆びないように僕がスプレーヤーでとりあえず塗装したものだ。あとでちゃんと塗装する。
裏板との合わせ面はご覧の通り錆で真っ赤。合わせ面は塗装されておらず、ここに雨水が侵入する構造になっている。マスタングの欠陥ともいえる設計の悪さだ。
サンダーで錆を落とすと、やれやれ、錆クレーターだらけ。オリジナルを修復というレベルではない。
ポストの下の方は悲惨な状態。奥の黒いものは新品のドアだ。ドアがお見通しになっている。(笑)
涙ぐましいまでの補修の跡。穴埋めに次ぐ穴埋めで、ボコボコのハチの巣状態。
とても1回の補修では無理。幾つかのパッチに分けて補修していく。 まずは一番大きな腐食部分を切り取る。
切り取ったオリジナル(左)と作ったパッチ(右)。パッチの黒い線は曲げカーブの中心線。
パッチはオリジナルに合わせて曲面に曲げてある。
補修の準備が整った。