館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

1971 マスタングマッハ1 クォーターパネルの修正 ルーフ角度

こんにちは。

 

ルーフからリヤガラスに至るラインのクォーターに流れる角度がオリジナルと違っている。

ここはクォーターパネルとルーフの接続部分だがオリジナルから採った型紙をレプロ当ててみるとご覧の通り角度が違う。わずかなことだと笑ってはいけない。こういう誤差が積み重なって全体の印象が変わってくるものなのだ。

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さて、どうしたものか。叩いて直るようなシロモノではないし、叩けば打痕が残る。

 

あれこれ検討した結果、木型で修正を試みる。

まず、どれくらいの開きで修正できそうか図に描いてみる。図の角度は…、そんなもん、勘でしかない。これが外れたらまた作り直すだけだ。

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型紙を元に木型を削りだす。まずはオス型だ。

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続いてメス型を作る。

太い角材に型紙を写し取る。

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のこぎりで切り込みを入れる。切り込みはちょっと浅めにしておく。切りすぎてはダメだ。

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続いてノミを使い肉を落としていく。

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サンドペーパーで曲線を仕上げる。

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オスメス揃った木型。

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これでレプロの修正箇所を締め上げるのだ。ただし、一気に締め上げてはいけない。締め上げては取り外して曲がり具合を見る‥、を繰り返しながら慎重に曲げていく。

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裏側だ。

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こちらが締め上げ前。型紙の端っこで2mmくらいの隙間が空いている。

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締め上げ修正後。ごくわずかにオリジナルよりも角度が開き気味になった。

これでヨシだ。

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プロの板金屋さんはここまでしてくれるだろうか。