館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

芙蓉 直圧式サンドブラスター

こんにちは。

 

ちょっと前になりますが芙蓉商事製のサンドブラスター操作法について読者の方から質問を頂きました。 きょうはそれにお答えしたいと思います。

僕がこの芙蓉商事製のサンドブラスターを手に入れたのは今から15~20年ほど前。昔過ぎていつだったか忘れました。

コンプレッサーと補助タンク付きセットで中古で買いました。

前オーナーさんが交通事故で亡くなられたため、ご両親がもう使わないから誰か使ってくれる人をと売りに出されていたのを偶然見つけ、15万円で購入しました。

砥鹿神社でお清めのお祓いをしてもらってから使いました。

 

買ったものの使いにくく、マスタングパーツの錆取りに使ったくらいで今まで10時間ほどしか使っていないと思います。

 

前置きが長くなりましたが使用方法です。

まず、ブラスターにメディア(研磨材)を入れます。メディアは機械右横の蓋を開けて適量を入れます。メディアは敷かれた網を通り抜けてチャンバーに吸い込まれます。

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次にこちらの説明書を見てください。

この通りに操作すれば機能すると思います。

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機械左にあるなすびの形をしたものがチャンバーからホッパーに通じる蓋です。

左に倒すと蓋が明いてメディアがホッパーに入っていきます。ホッパーに入ったらなすびを右に倒してフタを閉じます。蓋を閉じないとエアーがブラスター箱内に漏れ、ブラストできません。右横にあるスイッチは箱内の照明です。コンセントは集塵機を接続するのに使います。

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いちばん左にあるバルブの下にエアーの元圧を接続します。付属のコンプレッサーは120L/minでしたがこれでは能力不足です。

中央下のバルブはホッパーのエアーぬきバルブです。

右のバルブはメディア(研磨材)の吐出量を調整するバルブです。

エアーを接続する前に各バルブを説明書の通りにします。この写真では前回使ったままなので右のバルブが少し閉じています。

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左のバルブを開けながらエアーの強さを調整します。(4kg/cm2以下)

この時にノズルは箱内に入れておかないと大変なことになります。(笑) もちろん集塵機のスイッチも入りにします。

集塵機は箱右横の上にある管継ぎ手に接続します。家庭用の掃除機は不可です。すぐにフィルターが詰まります。

業務用の布製フィルターのあるものが望ましいです。

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直圧式の構造は驚くほど簡単です。白い逆円錐の形をしたのがホッパーです。この中にメディアを充てんし、右のバルブでホッパー内のエアー圧を調整します。ホッパーの下にあるホースでメディアをノズルに押し出しますが下の圧が強すぎるとメディアが落ちてきませんし、低すぎるとメディアが一気に落ちて詰まります。

バランスが難しいです。

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ホッパー内のメディアが無くなったらホッパーの上にあるチャンバーに溜ったメディアを再びホッパーに戻してやる必要があります。そのためには元圧バルブ(左)を閉じ、エア抜きバルブを開けて内圧を抜き、その後なすびを左に倒してメディアをホッパーに落とします。

 

ブラストが終了したらノズルを対象から離し、左のエアー元バルブを閉じ、中央のバルブを開いてホッパーの圧を抜きます。圧が抜けるまでメディアは出続けます。

 

この機械の欠点としてホッパー下にメディアの量を調整するバルブが無いため詰まりやすくブラストの安定性に欠けます。

 

もともと団体サンドブラスト体験の時に渋滞緩和用として買ったのですが使いづらくて体験では全く使っていません。

正直な感想を言いますとこのブラスターで繊細なガラス彫刻はムリです。湿気による影響も受けやすく、メディアが長く持たず、再充てんに時間がかかり、いざというときに役に立ちません。

僕が日常的に使っているのは今は無きエアーセル社製の吸い上げ式ブラスターです。フットスイッチでメディアは瞬時に吹き出し、瞬時に止まります。メディアは循環しますので時間を気にすることなく使い続けられます。

 

あまり参考にはならなかったかもしれませんが、ホッパー下にバルブを付ければ多少使いやすくなるかもしれません。