館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

フォトジェニック

こんにちは。

 

今年に入って雑誌やインターネットサイトの取材依頼が多い。

キーワードは「フォトジェニック」だ。

フォトジェニックとは「写真に向いた」とか「写真写りの良い」という意味の英語で、今風に言えば「インスタ映えする」ということになる。

 

当館も今年、写真撮影をスマホ、小型カメラに限って解禁してからというもの、明らかに客層が変わった。

 

本来、ミュージアム側としては写真撮影はしてほしくない。理由は大きく二つ。

一つ目は著作権侵害の問題だ。これまでに何度か作品の構造、アイデアをパクられたことがある。撮影を禁止したからと言って防げるものでもないのだが‥。

 

二つ目はアート作品は心血を注いだ商材だからだ。見せることで収入を得、パンフレットや写真集の販売で収益を上げるためだ。(うちにはその手の商材はないが)

 

しかし、いくら禁止と言っても隠れて写真撮影をするお客様が後を絶たなかった。ならばいっそのこと・・と、解禁に踏みきったわけだ。

 

この決断は良かったと思う。 世の中は確実に変わっていたのだ。

 

お客様は作品の写真を撮りに来るのではないのだ。きれいな背景の中にいる自分を撮りに来るのだ。

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館内では若い女性たちの歓声が絶えない。帰り際には本当に嬉しそうなお顔で出て行かれる。

 

これはアートの作家冥利に尽きる。

 

アートは人をキレイにする。僕はそのお手伝いをするだけだ。