館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

1971 マスタングマッハ1 右クォーター内シーラー塗り

こんにちは。

 

マスタングのクォーター、ホイールハウスの前後は最も錆びやすい部分だ。

なぜ錆びるのか、それは水分が入りやすいからだ。

特にホイールハウスの前側、クォーターウインドウの下は、クォーターガラスとウエザーストリップの隙間から雨水が入り、クォーターパネルとロッカーパネルの合わせ面に溜る。

溜まった雨水はホイールハウス前側の穴からロッカーパネル内に入り、ロッカーパネルの下に明いた穴から外に出る。

これはマスタングに限らずどんな車でも似たような構造になっている。錆を防ぐにはいかに鉄板を濡らさないかだ。

国産車は日本が雨の多い高温多湿の気候なので防錆には気を遣っているが、アメリカは大陸型のカラッと乾燥した気候なのであまり防錆を意識していないのだ。

クォーターパネルの内側などメッキ鋼板を使用して入るものの、塗装はされていない。これを日本に持ってくるのだから簡単に錆びるわけだ。

 

錆の一番出やすいところは鉄板の合わせ面だ。ここに雨水や湿気が入らないようにシーラーを塗る。シーラーはスリーエムの白。

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正面にロッカーパネルに水が落ちる穴がある。

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さらに全体をハケ塗りシーラー(グレー)で覆う。

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鉄板の合わせ目は完全に覆われている。この後さらに周りと同じ制震塗料(黒)を吹き付ける。

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ありとあらゆる合わせ目にシーラーを塗る。

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錆止めは鉄板の合わせ目をいかに目残しなく、完璧にシールできたかで決まる。

 

ここは丁寧さがものを言うのだ。