館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

元日のどんど焼き

こんにちは。

 

きょうはお元日。氏神様の富山神明社に初詣に来る参拝者を出迎える準備をする。

 

世間では大晦日の夜から焚火を焚いて夜通し参拝者を迎えるところもあるが、富山町では午前5時から焚火を始め午前9時に終わる。これは昔からの慣わしだ。

 

準備をするのは町内正副会長、社寺係、そして厄年会の皆さんだ。

まだ真っ暗の5時に集合したら真っ先にやるのがどんど焼き(焚火)の着火だ。

建築廃材の太い丸太や角材を1.5~2メートルほどの長さに切り、1.5メートルほどの高さの井桁に組んでいく。心には燃えやすい粗朶や枯葉などを入れてある。ここまで前日に準備しておいた。

外側から古新聞などを突っ込んでカセットバーナーで着火する。

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数分で火は全体に回り、この時、古いお札やしめ縄を下から差し入れる。

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晴れた西の空には細い月と旅客機のように明るい金星が見える。明けの明星だ。

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着火6分後。まだ外側に立てた丸太には火が回っていない。

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社寺と正副会長が焚火の番をしている間、厄年会は振る舞い酒とお汁粉、お菓子の準備をする。

夜空にそびえ立つのぼり旗が凛として美しい。

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役員さんたちはパイプ椅子を並べて暖を取る。火勢が強くなるにつれ焚火からの距離が遠くなっていく。服の中は汗びっしょりだ。

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午前6時半。西の空に赤みが差してきた。鳥居を見ると心が安らぐ。月と金星はまだ明るい。

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次々と材木を投入する。7時までには全ての材木を焚火に投入しないと9時までに燃え尽きてくれないからだ。

空高く舞い上がる火の粉。無風で快晴。素晴らしく穏やかな元日だ。

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参拝者が来始めたのは7時を回った頃だ。

富神は小さい村社だが、思い出はいっぱいあって、町民に愛されている。

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薪を全て投入し終えた7時ごろ。

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参拝者もほぼ引けた8時40分ごろ。9時過ぎには燃え残った炭に水をかけて消火し、灰を清掃して砂利を元に戻す。

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いいお正月だった。