館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

壁掛け金具の取付け

こんにちは。

 

この一週間ずっと館内カメラとモニターの取付け作業を行っている。

ところがこれがなかなか一筋縄ではいかない。今の建築物は特別な理由が無い限り壁や天井は防火対策のために石膏ボードが使われている。

石膏ボードの施工が防火基準を満たしておらず、レオパレスが大問題になったのは記憶に新しい。

 

ところがこの石膏ボードがなかなか厄介な代物で、もろくてネジが立たない。ネジを立てたとしてもちょっと締めすぎるとたちまちネジ穴がバカになる。重いものをかけるとネジが抜けてしまうのだ。

だから重量のあるものを石膏ボードに取り付けることはできない。重量物を石膏ボードの壁や天井に取り付ける場合は下地のある場所にねじ止めしなければならない。

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美術館の壁や天井は軽天と言われる薄い鉄製の下地の上に石膏ボードが張られている。

ところが石膏ボードの上からでは下地がどこにあるのか分からない。この下地を探すのに「下地探し」という道具がある。先端からステンレス製の針が出るようになっていて、それを石膏ボードに突き刺すのだ。

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先端の白い部分には目盛りが付いていて、この白い部分がいっぱいまで引っ込んでしまうということは、石膏ボードの裏側は空間で何もないということだ。

途中で止まれば、その時の目盛りが石膏ボードの厚さということになる。

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ところがこの道具にも欠点がある。石膏ボードに穴が明くのだ。 一つ二つで下地に当たればいいけどなかなか当たらないとぶすぶすぶすぶすと穴だらけになってしまう。

それを嫌ってこんなものを思いついた。強力なネオジム磁石にひもを付けて吊るす。それを壁に沿わせて横に移動すると軽天下地のあるところでは磁石が鉄に引き寄せられて引っ張られる。こうして下地の位置を知ることができる。

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 こうして無用の穴を明けることなく金具を取り付けられた。

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 ただし、どうしても下地に当たらない場合はエビモンゴアンカーという石膏ボード用のネジ穴がある。これとて過度の荷重は禁物だ。