こんにちは。
きのうに引き続き矢田のおかげんのお話をします。
本堂の中に入ると大勢の参拝者が読経を見守っている。読経の合間にどらが鳴り、一人の僧侶が大声で何かを唱えながら仏前を歩き回っている。
実際に本堂に入って涅槃会を間近に見るのは初めてだ。10年以上前に入ったときは順路があるだけで読経も何もなく、静かなものだったのだ。
僧の人数は5~6人はいただろうか。圧巻である。来年は椅子に座ってじっくり観たいものだ。
本堂の中は綺麗に磨かれていて、右に続く順路の足元が外から漏れる陽光を受けて濡れたように見えた。
ご本尊の裏に安置されている涅槃像。「寝釈迦様」と慕われているお釈迦様の像であるが、子供の頃にはもっと大きく見えたものだ。
子供の目に仏像は尊いというよりも不気味に感じたのだが、歳を重ねるにつれ、物事が記憶より小さいと感じることが多くなる。
順路の途中にある仏様。地蔵尊だろうか?
僕の子供の頃からある仏で、自分の身体の悪いところを備え付けの木魚バチでさすり、仏様の同じところをさすると悪いところが治るとされる。
みんなに撫でられるので表面の漆が剥げて何とも気味の悪いお姿だ。
近くにいた子供が「私、頭をなでよっと。」と言っていた。実は僕も子供の頃に頭を撫でた。
ご利益のほどは・・? さて。(笑)
本堂の横にある阿弥陀堂。中央の阿弥陀如来を守る阿吽像(仁王像)の彫りが素晴らしい。
畳も替えたばかりなのか青々としている。気持ちが良い。
阿形像は怒りをあらわにした表情。素晴らしい。
阿形像の足元。複雑な彫りだ。
吽形像は怒りを内に秘めた表情なのだそうだ。腕は失われている。
吽形像の足元。どちらも痛みが激しい。 いつの日か修復の手が入ることを期待したい。
阿弥陀堂の隣では若御院様が仏画を解説しながら人間の煩悩と仏の導きを説いていた。
その語りがまるで講談師のようで僕も思わず椅子に座って聴き入ってしまった。若ご院さまは養子さんのようだが、養寿寺を昔の活気ある寺にしようといろいろアイデアを出して取り組んでおられるようだ。素晴らしい取り組みである。
おかげんを堪能して神社に戻ると抽選会が催されていた。
熊野神社の本殿。ここの石段で幼稚園の時集合写真を撮った。浅井先生と若くてきれいな先生がいた。どうしていらっしゃるかしら。
本殿となりの下矢田町公民館。昔はここが幼稚園だった。僕が通った幼稚園だ。
町が発展することは大いに結構だが、古い建物は守っていきたい。