館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

鹿のステンド ケイムカット

こんにちは。

きょうは寒い一日だった。午前はステンド教室があったが、そのあとの客足は少なかった。こんな寒い日は誰だって(外に)出たくは無いわな。

さて、こんな日は作品作りに集中できる。鹿のステンドの続きといこう。

 

午後3時ごろまでに裏表両面のパティーナ作業が終了。パネルとしてはこれで出来上がった。

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だけどこのままで納品することはまずない。このままでも額縁に入れれば使えるがそんなことはしない。

うちではよほど特別な理由が無ければ通常ジンクケイムという金属製の枠に入れる。亜鉛性のコの字型のフレームだ。

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昔は鉛製のケイム(桟)を使ったこともあるが、今は特別な注文でもない限り鉛など使わない。重くて弱いからだ。

ハンダ付けも難しい。ハンダと鉛は融点が近いからね。ハンダ付けの時、桟も融けてしまい、大変なことになるのだ。

それに環境にも良くないし。

 

代わりに使うのがこのジンクケイム(亜鉛桟)だ。軽くて強度もそこそこあり、ハンダ付けも容易だ。

ジンクは酸化しやすいから使う前にスチールウールで良く磨く。ハンダ付けがしやすくなるのだ。

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ジンクケイムを45度に斜めカットする。始めた頃は寸法を間違えたり、斜めの向きを間違えたりといったミスがたびたびあった。 叱られる上司はいないが、その代わり責任は全部自分に返ってくる。材料の損失も時間のロスも全部自分持ちだ。

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もう20年以上使っているプロクソンの小型電ノコ。使いにくい部分もたくさんあるが、それ以上に手軽に使えるのでケイムを切るときはいつもこれだ。

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ケイム外枠の寸法に木枠を打ち直す。ケイムをちゃんとした寸法に押さえておくのに必要なのだ。

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角をきちんと合わせる。ここをハンダで固定するのだ。

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明日は完成できるかしら。