館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

1971 マスタングマッハ1 レストア屋探し

こんにちは。

腐食だらけで底抜け寸前のフロア。こんなの素人の手に負えるわけない。

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僕は再びレストアをしてくれるボディーショップ(板金屋)を探し始めた。

 

そんな折り、カミさんが、いとこで映画アメリカングラフィティーに出てくるシボレーを所有しているH君がいるから、彼が車をどこで修理してもらっているか聞いてみたら?と提案してきた。

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それはいい。もしかしたらなんとかしてくれるかもしれない。

 

H君はお店を紹介するから一緒に行こうと言ってくれた。

僕は自分のマスタングの現状を写真に撮り、パソコンに入れて持っていった。

その店は安城市にあり、家からクルマで30分ほどの所だった。

 

店の前には黒いコルベットが横付けされていて僕に期待を抱かせた。

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店に入ると思ったほど大きな店ではない。古いアメリカ車に似合いそうなアクセサリーがショーケースや壁に飾られ、修理工場という感じではなかった。何よりドックがない。

飼い犬だろうか、大型の犬が出てきて僕とカミさんに吠え立てる。

 

店主が出てきた。歳は50歳前後、職人という印象はなく、風体のさえない変わり者と言った感じの男だった。

犬がやかましくて話が出来ない。H君はここの犬に馴れているのか、あやして黙らせてくれている。

 

何度かアメリカ車のレストアをしたことがあるというので期待しつつ僕のマスタングの写真を見せた。

店主は苦笑いを見せながら「ここまでのレストア-(腐食穴を錆び対策しながら全て綺麗にふさぐ)-をするとなると大変だよ。そこまでお金をかけるなら程度のいいの(マスタング)をもう一台買ったほうがいいんじゃない?」と言い放った。

 

僕はムカムカとしてきた。

「このクルマを何とかしてやりたいと思うから相談に来ているんじゃないですか。レストアの相談に来ている客に別のクルマを探せと言うの?」

それに代わりのクルマなんてそう簡単に出てきやしないよ!-これは心の中で思った。

僕はつい語気を強めてしまった。

 

店主は予想外の客の反応にとまどったようで、

「そんな、怒らないで。 ただ、はっきり言ってうちの取引先はレストア専門じゃなくて、普通の板金屋さんが暇な時間にやるものだから、車体を持って行っても何年も手つかずのまま雨ざらしにされるかもしれませんよ。」

冗談じゃない。何年も放置されたらその間にどんどん錆が進むじゃないか。

 

僕はその業者に直接相談するから(業者の名を)教えてくれと頼んだら「(業者に)迷惑がかかるから教えられない」という。

迷惑がかかるからじゃない、自分の商売を守りたいだけだ。

 

H君は「役に立てずにゴメンね。」と言ってくれたが逆にH君に申し訳ないことをした。

 

帰ってこのことを東和さんに話すと、

「神谷君、人任せにすると何年もほったらかしにされるかもしれんけど、自分でやれば毎日少しずつでも確実に進むじゃないか。それに何より自分で納得のいく仕事ができるってもんだよ。」電話の向こうでニコニコしているのが見える。

 

東和さんはいつも前向きな言葉を投げかけてくれる。どうしてこう、いつも楽天的でいられるのだろう。

 

よしっ!腹は決まった。 自分でやる!

 

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