館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

1971 マスタングマッハ1 助手席フロアパン取付け3

こんにちは。

フロアパン取付けの際、プラグ溶接をしていて時々「パシッ!」、「ピン!」と音がすることがあった。

最初は何の音か分からなかったのだがしばらくして気が付いた。

溶接が離れた音なのだ。

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プラグ溶接はレプロのフロアパンにあらかじめ明けておいた直径6~8ミリの穴を溶接の肉盛りで塞ぐことで相手と溶接するやり方だ。 ところが溶接部は溶接されているふりをしていることがある。

外見では綺麗に溶接されているように見えてもしっかりくっついていないことがある。

原因はいろいろあるが一番の要因は溶接される鉄板面が清浄で無いことが上げられる。

 

美しく完全な溶接には溶接される鉄板面が良く磨かれ、錆や汚れが無いのが望ましい。

僕の場合、錆予防にとメタルレディー処理、つまり鉄板面に亜鉛リン酸塩処理をしたため、この皮膜が溶接を少なからず困難にしたと思われる。

 

溶接を進めていくうちに溶接部が引っ張られ、不完全な溶接部が「ピシッ!」と音を立てて離れたのだ。

この場合、その場所の肉盛りを削り取り、もう一度穴を開け直して再度溶接する。

このことを知ってから僕は溶接部をマスキングしてメタルレディ液が付かないようにしている。

 

さらに溶接はちょっと強めの電流でした方が良い。

 

溶接が完了したら肉盛りをフラットに削り、パテで平滑にする。

僕は錆予防の観点から溶接部に先に「必殺!錆封じ」を塗り、

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その上からパテ盛りをした。この方がパテの密着が良くなるそうだ。(SOMAY-Qの効能より)

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その後、継ぎ目の段差が目立たなくなるようにパテを平滑にサンディングする。

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ごく小さな錆穴は溶接肉盛りで塞ぐ。これも慣れないと薄い鉄板に穴を明けてしまう。

鉄板溶接は厚いものより薄い鉄板の方が難しいのだ。

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何とか右側フロアパンを交換することが出来た。

錆穴だらけで空中分解しそうな最初の状態から比べれば雲泥の差だ。

以前のオーナーさんにはこういう修理をして欲しかった。

 

参考までにこんな修理動画もあります。ご参考までに

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