こんにちは。
今回のクォーターポスト表板はあまりにも腐食穴が多すぎる。
今までの経験だとパッチが多ければ多いほど溶接ひずみが蓄積し、目標の形に作るのが難しくなる。何より溶接痕だらけでカッコ悪い。
今回は表板の大半を曲げと絞りで作ることを試みる。だからクォーターポスト表板1で作った曲げ板は使わないことにする。
まずはできるだけ正確にオリジナルの形状を計測する。一定間隔を開けて断面形状を写し取る。
型紙はいつもはボール紙で作るのだが、今回は強度を必要とするため薄ベニヤ板を使う。
前々回作った型シート。
材料板に型シートを写す。鉄板はオリジナルよりもちょっと厚い1.2mm板を使う。強度アップだ。
曲げシロを加えて元板をカットする。これは表面だ。
表板は逆反りになっているので裏返して木の丸棒で曲げる。
曲げ金型を作る。H鋼に曲げ型を当ててカットの線を描く。
ディスクサンダーの切断砥石では曲線が切りづらいのでドリルで穴を明けていく。
滑らかな曲線に削っていく。
曲線を切ったら曲げRに削る。白い曲線がRの始まりだ。
H鋼のフランジ部(上下の平面)は厚みが9mmしかないため9mm以上のRが作れない。9mm鉄板を溶接して肉厚を足してやる。
この曲げ金型は表板の片側の曲げ専用だ。
こんな感じの曲線だ。
これは3mmの真鍮ピン。鉄板と金型を貫通している。これはズレ止めだ。どんなに強く鉄板と金型を締め付けても、ピンが無いと叩いているうちにズレてくるからだ。
ロッキングクランプで固定する。いやいや、こんなんではとても固定できない。
厚鉄板で鉄板全体を押さえ、Cクランプでガチガチに固定する。そしていよいよソフトハンマーで叩いて曲げる。鉄のハンマーだと鉄板に打痕が付いてよろしくない。
どうです?綺麗に曲がったでしょ? これは僕自身も予想以上の出来。
まだまだつづく。