館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

1971 マスタングマッハ1 デッキショルダーの修復8

こんにちは。

 

デッキショルダーの上部修復は一旦外さないと修復できないレベルだ。溶接を丁寧に外していく。

トランクのウエザーストリップ(防水ゴム)の溝が腐食が酷い。

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溝の裏側。

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外したデッキショルダー。上部を除いておおかた修復出来ている。

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上から見たところ。

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鉄板のジョイント部分の錆が激しい。

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錆はかさぶた状態。こんなの錆取りしたらペラペラで穴が明くかもしれない。

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リップ(折り曲げ余白)も無くなっちゃってる。

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溝は3次曲面だ。こんなのどうやって作ればいいの。

取りあえず曲面の型を取る。

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叩き型を作る。まずは型A。9ミリの平板を削った上に段差を付けるために1ミリの鉄板が溶接してある。

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型B。こちらも1ミリ鉄板が溶接してある。

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この二つの型で鉄板を挟んで万力で締め上げる。ただし、無理に締めると万力を破壊する。

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万力で挟んだままリップの部分を曲げていく。鉄板に傷が付かないように木で叩く。

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らしくなってきた。

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型に修正を加えて‥、

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またまた万力で挟んで今度は反対側を叩く。鉄板は伸ばすことはできるが縮めることは難しい。このようにしわになる。

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お分かりいただけると思うが、U溝の底面はひねりが入って3次曲面だ。

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難しい加工はさらにつづく。