館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

哀れ 子ヘビ

こんにちは。

 

きょうは台風一過の晴天だが、台風の影響で一日中強風が吹いていた。

美術館隣りの田んぼは台風の大雨で池のようになってしまった。これでもずいぶん引いた方なのだが、まだ畔は水没している。

だけど田んぼがこうして水を溜めてくれるので、周辺の道路や住宅が冠水しないで済んでいる。

市街地にだって田んぼは必要なのだ。

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田んぼの様子を見ていて、ちょっと窓の下に目を遣ると小さなヘビのようなものが見えた。

カミさんに、「あれ、ヘビじゃないか?」と聞くと、

「え~っ!? そうか~?」と疑った返事をした。「さっきはいなかったわよ。」

僕がさらに窓のすぐ下に目を遣るとこげ茶の野良猫が座っている。最近、時々庭をうろついている奴だ。

 

そのとき、猫がチョンと前足でヘビらしきものにちょっかいを出した。その "らしきもの" は長く伸びて動かなかった。

やっぱりヘビだ。しかも子供のヘビ。

 

ヘビに飽きたのか、猫が行ってしまったので、僕はマムシかどうか確かめに行くことにした。

 

そのヘビは頭が楕円形で小さく、体長は40センチくらい。黒い色をしていてマムシではなかった。多分僕がヘビの小さい頃から時々からかって触ったやつだ。以前は緑がかっていたが、今はもう黒い。シマヘビだと思っていたがどうやらアオダイショウの子供だ。

よく見ると体のあちこちに穴が明いていて、皮もめくれて血がにじんでいる。ボロボロ状態だ。

どうやらさっきの野良猫に遭遇、遊ばれてしまったみたいだ。体の穴は猫に噛まれた痕だろう。

 

僕は子ヘビを埋めてやろうと手袋をした手で胴体を持って拾い上げた。

ヘビは力なくダランと垂れ下がったが細いしっぽがわずかに動いた。 瀕死の状態だがまだ生きている。

ミカンの木の下の枯草の茂みにそっと隠してやる。そして上から柿の枯葉で覆ってやった。これなら暖かいだろう。

 

夜になって僕は倉庫で作業していたが、どうも子ヘビのことが気になって仕方なかった。

どうしているか見てみようか、死んでいたら埋葬してやろう。

 

枯草をどけるとまだいた。つかみ上げても逃げようとはしない。

ヘビの治療法は知らないが、洗面器に25度くらいのぬるま湯を溜め、塗装用の刷毛で体を洗ってやることに。ぬるま湯にしっぽを入れると嫌なのかしっぽをくねくねと動かす。頭を動かすまでに回復したようだ。

 

段ボール箱に古ぞうきんを敷き、傷が癒えるまで保護してやることにした。

臆病で雑巾の糸くずに頭を隠している。時々赤い舌をチョロチョロ出すようになった。

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痛々しい傷だ。

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ヘビは嫌いだが、死にそうになっているこいつをなんだか放っておけなくて、柄にもなく助けてしまった。

食べるかどうか分からないが、鶏の生卵を溶いて容器に入れて近くに置いてやった。