館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

巨大万華鏡スフィアのパワーアップ! 1

こんにちは。

 

来年からの入館料改定に向けて巨大万華鏡スフィアのパワーアップを準備中だ。

 

三河工芸ガラス美術館の巨大万華鏡は、他の巨大万華鏡と決定的に違うところがある。

それはストーリーを持っているということだ。

 

僕は宇宙が好きなので多くの作品に宇宙や星空を取り入れている。スフィアはその代表だ。

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僕はこの美術館を作るまで万華鏡のことはほとんど知らなかった。どこにどんな万華鏡があるかや、どんな仕組みの万華鏡が存在するのかなど全く研究せずにスフィアを設計したのだ。

今思えばそれが幸いした。まったくゼロからのスタートなので、誰かのマネをしたり参考にしたわけでもない、純粋にオリジナルができたのだ。

ただ誰もやったことのない、とてつもなく美しいものを作ろうとしただけなのだ。

そして人が万華鏡の中に入れたらどんなに素敵だろうという思いが頭に浮かんだ。

 

当初は塔型の万華鏡も考えたが、長時間上を向くのは辛いだろうという思いから、埃が溜まり、汚れやすいと予想される横型、つまりトンネル型を敢えて採用したのだ。

 

先にも触れたがスフィアには4つのシーンがあって、ストーリーに従って進行する。

初めは生命が誕生したサンゴ礁の海。次に深海へと向かう。そして突然、深海の闇は宇宙へと変わる。宇宙を旅しながら時間をさかのぼり、最後はビッグバンを目の当たりにする、というストーリーだ。

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誤解のないように断っておくが、鉄柵に囲まれた通路があって右側に出口がある構造は、僕が初めに考案したものだ。

全く同じ構造のものが他にあるが、それはうちのをパクったものだ。

 

 

前置きが長くなってしまったが、今回、4つのシーンのうち、サンゴ礁の海と深海のシーンに新たな仕掛けを加える。パワーアップというのはそういう意味だ。

 

もともとサンゴ礁の海のシーンには波の揺らめきがあった。透明ケースに入れた水をモーターで揺らし、その波紋をスクリーンに投影するというものだったのだが、これがあまり納得のいく出来ではなかった。

そのうちモーターが故障して、今は動きのない海になっている。

 

今回、その波紋を復活させる。しかももっと実物らしく。