館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

1971 マスタングマッハ1 クォーターEXの溶接

こんにちは。

 

クォーターEXはリヤビームとインナークォーター、テールライトパネルを連結し、強度を稼ぐ重要な部品だ。 今回は強度の高いプラグ溶接と仕上がりの美しいスポット溶接の両方を使う。

プラグ溶接はオリジナルのスポット位置と同じ場所で行う。溶接スパッターで塗装を汚さないようにスパッターシートがビームに巻いてある。

f:id:mikawakougei:20180814040058j:plain

 

リヤビームの上側にはサービス穴が明いている。これはスポット溶接のチップを入れるために必要な穴だ。

上二つがプラグ溶接、下二つがスポット溶接の痕だ。

f:id:mikawakougei:20180814040957j:plain

 

別の場所の溶接。下がプラグ、上三つがスポット溶接だ。

f:id:mikawakougei:20180814041518j:plain

 

デッキ(トランク)のサイド。ここはスポットでやりたかった。切り離していたレプロのクォーターパネルのビームジョイント部を挟んでおく。

f:id:mikawakougei:20180814041839j:plain

 

オリジナルはここが接しておらず、デッキとクォーターEXが溶接されていなかった。

強度上まことによろしくない。 今回はピッチを細かめにしっかりとスポット溶接しておく。

f:id:mikawakougei:20180814042109j:plain

 

続いてデッキのウエザーストリップ溝のスポット溶接。ビームとのジョイント部とクォーターパネルのカット部分との隙間を調整したうえでジョイント部を溶接、固定する。左の黄色のマスクテープが貼ってある部分はクォーターパネルだ。

f:id:mikawakougei:20180814042711j:plain

 

一見うまくいっているように見える溶接部。実際は2か所失敗している。

f:id:mikawakougei:20180814043422j:plain

 

それは左の2個だ。チップの当たった周りが溶け落ちてしまっていて鉄板が連結されていない。原因は良く分からないが、板厚が薄くなったオリジナルをスポット溶接するときに起きやすい。板厚が薄くなりすぎたのか、あるいは鉄板表面が劣化していて導通不良になっていたからではないかと考える。

ここは炭酸ガス溶接でやり直した。

f:id:mikawakougei:20180814044106j:plain

 

サイドは全てプラグ溶接。

f:id:mikawakougei:20180814044621j:plain

 

全ての箇所でしっかり溶接でき、オリジナルよりも格段に良くなったはずだ。