館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

写真撮影 アテナと帆船

こんにちは。

 

きょうは夜12時を過ぎてから館内作品の写真撮影を行った。

今回撮影したのは2階展示室のアテナと帆船だ。どちらもサンドブラストの作品で、展示目的に製作した作品だ。

 

こちらの作品は題名「アテナ」。ギリシャ、ローマ時代の競技場で行われた戦いの戦士だ。四頭立ての戦車を二人の女性戦士が駆る絵はダイナミックで華麗だ。

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当時、女性戦士はすでに存在していて、「アマゾネス」と呼ばれていたそうだ。

1994年の作品で、原画となるデザインはA社から入手、自分なりにアレンジを加えて製作したのがこれだ。

若かった当時、僕は自分の腕を見せつけようと、凝りに凝った手法でまる3か月かけて製作した力の入った作品なのだ。

 

 

続いてこちらは作品名「帆船」。日付が入っていないのではっきりしたことは覚えていないが、アテナと同くらいの時期に作った作品だと思う。

細かな造りの人工物、しかも気品のあるものを‥、と思いついたのが帆船だった。

 

名古屋栄にあった書店、丸善で購入した洋書「Classic Sailing Ships」の中にあった船を彫りあげた。背景には光ファイバーで輝く星が配置してある。

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ロープや帆など、人が作ったものは人の手の温もりを感じるのだ。デジタルの世界とはちょっと違うアナログの感覚だ。

 

それにしてもガラス作品の写真撮影は難しい。この2作品を撮るのに2時間以上かかった。

ガラスにはカメラマンや照明、背景が写り込んでしまう。だからカメラの後ろに暗幕を張りタイマーで撮影、カメラマンは姿を隠さねばならないのだ。

さらに照明の当て方ひとつで写り方がかなり違ってくる。最もガラスらしい自然な表現にするには相当熟練を要するのだ。