館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

松枯れ予防

こんにちは。

 

きょう、庭師さんがやってきて松にワクチンを打ってくれた。

正確にはマツクイムシによる松枯れ予防のための薬剤アンプルだ。

松の幹にドリルで穴を明け、その穴にアンプルを差し込んで薬剤を注入する。

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現在、この方法が最も有効とされ、効果は99%以上らしい。庭師さんが言うにはこれを注射した松は庭師さんの知る限りでは感染していないという。

以前はダイシストンだとかスプラサイドといった散布型の農薬があったが、環境に負荷がかかるという理由から今では販売されていない。

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薬剤は半日くらいで幹に吸い込まれアンプルは空になるという。

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空になったらアンプルを抜き取り、穴をペーストで塞ぐ。太い松には2~3本打つ。

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庭師さんによると一時は終息したように思われた松枯れがここへ来てまたチラホラみられるという。

 

マツクイムシによる松枯れは恐ろしい病気だ。予防しか感染を防ぐ手立てはなく、感染したら最後、どんな消毒も薬剤も効果が無い。一夏で枯れる。

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マツクイムシによる松枯れの原因はマツノザイセンチュウに感染したマダラカミキリが松に穴を明け産卵、

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その傷口から体長1ミリほどのマツノザイセンチュウが侵入して松の体内で爆発的に増殖、導管を塞いで樹液が全く通らなくなり、松はみるみる枯れる。

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だから枯れた松は伐採するしかなく、伐採した松からは樹液が全く出ないという。

 

大切にしている松だけに絶対枯らしたくない。

今のうちに寒肥えをどっさりやって、合剤散布をしなくてはならない。