館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

閉館まぎわのお客様

こんにちは。

 

きょうも平日にしてはたくさんのお客様が来てくださった。

その中で最後に来てくださったお客様が心に残った。

 

お洒落な女性3人連れのそのお客様は入館時間リミットの午後5時を少し過ぎたころにやってこられた。

遠方(かもしれない)から来られたお客様を時間が過ぎているからと言って無下にお断りすることはあまりしない。

 

「5時半で終了しますがよろしいですか?」とカミさん。

「大丈夫でーす。」と若い女性3人。

 

ところがその3人。スフィアに入ったきりちっとも出て来ない。

中で写真撮影していることは想像できるのだがそれにしても長い。多分15分以上は経っている。

折角来ていただいたのだから他の作品も観てもらいたいものだ。そろそろ閉館時間が迫っている。

f:id:mikawakougei:20190119041341j:plain (イメージ)

 

「折角なので他も観てくださいよ」と言いに2階展示室まで行った時だった。

彫刻鏡の部屋から先ほどの女性3人の弾んだ声が聞こえてきた。

 

「めっちゃ楽しい!」

嬉しそうな女性たちの声が漏れてきたのだ。

 

それを聞いた僕はもう何も言えなくなってしまった。

楽しみ方は人それぞれだ。勿論僕としては全ての作品を堪能して欲しいけれど一番大事なのはお客様に心底楽しんでもらうことだ。

僕は何も言わずにそのまま受付に戻った。

 

しばらくすると3人の女性たちは1階の受付まで下りてきた。5時半丁度である。

 

3人は興奮した様子で僕たちに言った。

「めっちゃ楽しかったです! 時間が足りなーい! また来たいです!」

 

僕はこんなふうに喜びをストレートに表現してくれるお客様が大好きだ。

 

こういうお客様のために僕は一所懸命作品を作っているのだ。