こんにちは。
車のレストアで避けて通れないのが鉄板の溶接だ。
ところがこの溶接、厄介な問題がいくつかある。その一つが錆対策だ。
溶接は1000度を超える熱で鉄板を熔かし結合する。ところがこの熱に耐えられる塗料は存在しない。だから溶接部は鉄板が焼けて丸裸になり、錆びやすくなるのだ。
溶接部の錆対策は如何に塗膜を維持し溶接部を密封できるかにかかっている。
そんな溶接部に有効と言われる塗料が亜鉛粉末(ジンク)塗料だ。
ここでは3種のスプレー塗料を比較する。
左から亜鉛92%含有、83%含有、右のスポットジンクは亜鉛含有量85%だ。
亜鉛は鉄よりもイオン化傾向が大きいので鉄よりも早く錆び、犠牲電極となって鉄を錆から守る。犠牲電極は守るべき金属と接触していなくてはならないため、ジンクスプレーは鉄板に直に塗装しなくては意味が無い。
試験片を2枚ずつ作る。左から92%、83%、85%だ。
塗装面を見ると92%はきめが細かくグレーに見える。
それに対して83%は亜鉛粉末が粗く、塗装面がざらついている。
そしてその中間85%は粗さも中間といったところ。
次は性能試験だ。