館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

1971 マスタングマッハ1 右クォーターパネル9 交換準備3

こんにちは。

 

まったく、もうちょっとまともなものが作れないのだろうか。 いざ、取り付ける段になって寸法が合わないのだ。

レプロのクォーターパネルは2ピースの溶接構成になっていて、サイドパネルとボトムが別のシートでできており、それがスポット溶接で組み立てられている。

ところがどうも様子がおかしい。 オリジナルのホイールハウスと奥行きが合わないのだ。僕はこういうパーツは左右同時に注文することが多い。送料を節約するためだ。

そこで左のレプロと比較すると、本来左右対称なだけで、関係寸法は同じはずだ。ところが実際は3~4センチも違っていた。

 

パートのおばちゃんが鼻歌交じりに組み立てているのだろうか。僕はスポット溶接を外して、溶接し直した。

f:id:mikawakougei:20170214024510j:plain

 

リヤバランス(バンパーから下のスカート部分)を留める角穴もオリジナルと位置が全然違う。仕方がないので角穴を塞いで新たに角穴を明け直す。

f:id:mikawakougei:20170214030637j:plain

 

そのほかにも次から次へと寸法違いやら形状違いが明らかになってくる。そのたびに切り取ったり継ぎ足したり。

f:id:mikawakougei:20170214031614j:plain

 

レストアを始めるまで、マスタングの構造など知らなかったのだが、これで本当に勉強になった。

レプロの黒い塗装を剥がし、POR-15錆止めを塗る。レプロの黒色は簡易塗装だからだ。

f:id:mikawakougei:20170214032025j:plain

 

錆び止めの前にメタルレディー処理を行う。

f:id:mikawakougei:20170214032252j:plain

 

錆封じを塗り、アルミパテで溶接部のシールをする。

f:id:mikawakougei:20170214032843j:plain

 

POR-15のシルバーを塗る。

f:id:mikawakougei:20170214033107j:plain

 

溶接部はマスキングしてPORが付かないように。

f:id:mikawakougei:20170214033156j:plain

 

タイコートプライマーを塗る。

f:id:mikawakougei:20170214033428j:plain

 

次はいよいよ取付けだ。

1971 マスタングマッハ1 右クォーターパネル8 交換準備2

こんにちは。

 

レプロのクォーターパネルを取り付けた後では塗れない、或は塗りにくい部分に今のうちに錆止め剤を塗っておく。

溶接の予定ヶ所の周りをマスキングテープで養生をし、必殺錆封じ、その後POR-15のシルバーを塗る。

f:id:mikawakougei:20170213025622j:plain

f:id:mikawakougei:20170213025811j:plain

f:id:mikawakougei:20170213025908j:plain

 

この上に制震塗料を塗るためにプライマー(POR-15タイコートプライマー)を塗る。

緑っぽい空色の塗料がプライマーだ。

f:id:mikawakougei:20170213030459j:plain

f:id:mikawakougei:20170213030630j:plain

f:id:mikawakougei:20170213030701j:plain

 

続いて制震塗料を刷毛塗りする。ホイールハウスの溶接部ぎりぎりのところまで塗っておく。

f:id:mikawakougei:20170213031237j:plain

 

クォーターパネルの内側にも。

f:id:mikawakougei:20170213031403j:plain

 

次はレプロの溶接準備だ。

六角ランプシェード

こんにちは。

 

きょうは土曜ステンド教室の日。

生徒さんの一人、SKさんがランプシェードを完成させた。

比較的小型のランプで、形は六角錐。シンプルでとりわけ難しい作りではないのだが、なぜ記事にしたかというと、ガラスの選定が良かったからだ。

 

僕がいいなと思ったのは白いガラス。こういう不透明の流れ模様のあるガラスをオパールセントガラスと言うのだが、その透け具合がとてもいいのだ。

電球のフィラメントが透けて見えるのだが眩しいほどではない。 そしてほんのり青味がかった白が幻想的だ。

f:id:mikawakougei:20170212024428j:plain

 

デザインがシンプルな分、ガラスの色合いが際立つ。 いいガラスを使うときは、極力絵柄はシンプルが良い。ガラスの美しさが引き立つのだ。

f:id:mikawakougei:20170212025016j:plain

 

下から見上げると電球の暖かなともしびに包まれる。

f:id:mikawakougei:20170212025315j:plain

 

半世紀前の食卓の団らんの明かりのようだ。

人間、何かに心を奪われる時間も必要だね。

1971 マスタングマッハ1 右クォーターパネル7 交換準備1

こんにちは。

 

前回の記事右クォーターパネル6は2016-11-19だった。ずいぶん飛んだ感じだが、実際は関連した記事が続いたので話はずっと続いている。番号付けがちょっと飛んだだけだ。

レプロのクォーターパネルを取り付ける前にやっておかねばならない作業が幾つかあるので、それを片づける。

ホイールハウスとロッカーパネルの溶接錆止め処理だ。溶接部の裏側は塗料が燃えてしまって鉄板がむき出しになっている。そこを塗装するのだ。

写真のようなスプレーノズルと刷毛を作って楕円穴から差し込み、内部を塗装する。クォーターパネルを取り付けた後だとできないので今のうちにやっておく。

f:id:mikawakougei:20170211024434j:plain

LEDで内部を照らしながら塗料を吹き付ける。

f:id:mikawakougei:20170211024836j:plain

 

プラグ溶接部にマークをし、マスキングシートを貼る。

f:id:mikawakougei:20170211025209j:plain

f:id:mikawakougei:20170211025249j:plain

 

続いて溶接部の錆防止のため、スポットジンクをスプレー。

f:id:mikawakougei:20170211025437j:plain

f:id:mikawakougei:20170211025510j:plain

 

スキージとサンダーで内側の塗料と錆落としをする。

f:id:mikawakougei:20170211025833j:plain

f:id:mikawakougei:20170211025905j:plain

 

錆落としをしたらメタルレディー処理をして錆防止と塗料密着を図る。

f:id:mikawakougei:20170211030206j:plain

 

取りきれない錆はあったが、メタルレディー処理で錆転換するのでこれでヨシとする。

f:id:mikawakougei:20170211030245j:plain

f:id:mikawakougei:20170211030917j:plain

 

続いて錆防止塗装をする。

バラのステンドパネル

こんにちは。

 

きょうは木曜午後のステンド教室の日。

生徒さんのHDさんが作品を完成させた。バラをモチーフにしたデザインのパネルだ。

デザインはデザイン集の絵を参考にHDさんがアレンジしたものだが、色ではずいぶん悩んでいた。

f:id:mikawakougei:20170210023005j:plain

 

ステンドグラスのパターン画は気分が乗ってくればさほど造作なく出来るものだが、色選びとなるとこれが意外に難しいものなのだ。

色のコーディネートによって作品は全く別物になってしまう。特に相手がガラスとなれば色つやはもちろん、テクスチャー(表状)も様々だ。

そのことがステンドグラスづくりの魅力というか醍醐味にもなっている。

f:id:mikawakougei:20170210023938j:plain

 

今回は透けないガラスを基調にした構成で、バックに電球を配置した間接照明のような使い方をする。

バラの花だけが半透明な赤で、照明によってその赤が際立って美しい。

 

これを作ったHDさんは、このバラに負けないくらいオシャレで可愛らしい奥様なので写真に収めたかったのだが、どうしても恥ずかしいからと逃げ回るのであきらめた次第。

 

次は小っちゃいドーム型のミニランプを作るそうだ。

 

夢は続く。

詳細アップしました 西尾街のふれあい教室

こんにちは。

 

きょうは先日このブログに書いたとおり、街のふれあい教室の詳細をホームページにアップしました。

ご興味がおありの方はぜひご覧ください。そしてご参加お待ちしております。

http://www.japan-net.ne.jp/~artglass/oshirase.html

 

f:id:mikawakougei:20170207031126j:plain

f:id:mikawakougei:20170207030638j:plain

 

受付けは2月16日(木)からでーす。

ステンドガラス買い出し

こんにちは。

 

きょうは製作依頼のあったN様邸のステンドガラスの買い出しに行った。

無地のガラスならわざわざ名古屋まで出向かなくても宅配注文で事足りるのだが、柄行きのあるガラスだと自分のイメージに合わないガラスが届くことがある。それほど色や柄にバラツキがあるのだ。

色選びするのはたった1枚のガラス。カミさんに光を透かして見てもらう。

もちろん色柄は均一でなく、このガラスは色が濃すぎるということで違うガラスを探す。

f:id:mikawakougei:20170208004152j:plain

 

こちらのガラスは同じ品番だが他の同品番のガラスの中でも比較的明るい。ちょっと欠けがあるがカミさんがこの色がいいというのでこれに決定。

f:id:mikawakougei:20170208004507j:plain

 

ガラスの運搬は気を使う。平積みは不可だ。必ずガラス運搬用の馬を使う。

そう、アングルを三角に組み立てたアレだ。なぜ馬というのかは分からないがガラス屋さんは皆これを使う。

f:id:mikawakougei:20170208005110j:plain

 

ステンドのガラスはだいたい3ミリ厚。サイズの大きいものから順に重ねて積む。

窓用のガラスに比べると薄くて割れやすいので、固定もゴムバンドで締めすぎないように注意する。ベニヤ板などで上から押さえるのも良い。走行中の飛び石などで割れるのを防ぐためだ。

 

さぁ、明日からガラスカットだ。