館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

遮断機リンクの試作

こんにちは。

 

このところずうっと踏切遮断機の設計をしている。僕は冴えた人間ではないので設計には時間がかかる。

いま悩んでいるのは遮断機のバーとそれを駆動するギヤドモーターのリンクだ。

遮断機のスケールが1/87と小さいのでいろんな部品を極力小さく作らねばならないのだ。

リンクは回転して開閉するバーに連結されているロッド(棒)で、モーターがこの棒を上下させることでバーが開閉する。図面に従って試作開始。

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ロッドの長さは約50mm。遮断バーの角度を調整するために先端はネジでなければならない。ネジ径は1.7mm。精密ネジのカテゴリーに入る。

1.7mmネジに50mmなんて長いのは無いので軸径1.5mmのステンレス棒を溶接することにしたのだ。

 

まず作らなければならないのが溶接用の位置決め治具だ。アルミアングルとフラットバーを使う。

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フラットバーは一辺が面取りしてあって、ここで軸を固定する。

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アングルのコーナーにネジとステンレス棒を置く。

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ネジと軸をぴったり合わせて先ほどのフラットバーで押さえる。

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今回TIG溶接を使う。通常の半自動溶接機ではとても無理だ。

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溶接電流はわずか10アンペア。ほんの一瞬の溶接だ。期待以上にうまく出来た。

マスタングのレストア用に購入したTIG溶接機だが、思わぬところで役に立った。

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出来上がったリンクの棒。まだ、接続部の取付けが残っている。

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精密溶接も出来るようになった。^ ^