館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

1971 マスタングマッハ1 リヤウインドウビーム継ぎ手の取り外し

こんにちは。

 

やっとか目のレストア記事です。

クォーターパネルの交換が厄介なのは周りの部材と複雑に組み合わされているため、クォーターパネルだけを取り外すということができないからだ。

例えばルーフ(天井)はクォーターパネルの上に被さるように溶接されているし、リヤウインドウビームの接続部分は5枚のパネルが重なっていて、クォーターパネルはその真ん中あたりにあるので、とてもじゃないが溶接を外して抜き取るなどということはできない。

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クォーターパネルを変形しないで抜き取るためにはルーフとリヤウインドウビームをめくりあげるように変形しなければならない。

僕はルーフはめくらずに切り取った。あとで溶接し直すのだ。そしてリヤウインドウビームはクォーターパネルを切り取ってやっとクォーターパネルを外したのだ。

クォーターパネルの交換が最高難度だと思う所以だ。

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ま、難しい話をしても分からないし、面白くないと思うので淡々と作業を進めていく。

まずはクォーターパネルの接続部分を切り離したので、残っている接合部分を外すことにする。

ビームの上はたくさんのスポット溶接アセンブリされているので下から外していく。

写真中央がジョイント(継ぎ手)

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"A" と書かれているのがビームで、間に挟まれているのが切り離されたクォーターパネルの接続部分。

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ジョイントを取り外して下から見たところ。

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取り外したジョイント。

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上の方にある錆びた台形をしたのがクォーターパネルのきれっぱしだ。

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取り外したきれっばし。

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まだまだ。

 

クォーターパネル交換は道半ばだ。

充実の土曜日

こんにちは。

 

きょうは朝晩のステンド教室に加え、午後から団体のサンドブラスト体験があった。

今回の体験には普段の団体体験にはいないスタッフの姿が。撮影クルーだ。

 

後で聞いてみると電装部品で国内最大手のD社の労働組合組合員の皆さんだった。

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実はD社の社員さんは例えば職場単位やサークル仲間などで、度々うちの体験コースを利用してくださる。

商売上の取引などは無いが、いろんな社員さんが利用してくださる、いわばお得意様だ。

 

今回はD社の労働組合の活動の一環として行われるもので組合の機関誌に載せるために外注の撮影スタッフが随行してきたわけだ。

 

出来上がった作品に歓声を上げる社員と家族たち。

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毎回そうだが、団体様の体験は特に盛り上がる。

楽しい思い出になったに違いない。

 

またのお越しを心よりお待ちしております。  ^ ^

 

 

トタン屋根の塗り替え4

こんにちは。

 

台風やら雨続きで屋根の下塗りをしてから2週間が経った。

昨日今日と良く晴れたが今夜遅くから雨になる予報だ。きょうは穏やかで風もあまりないので上塗り塗装することに。

前回の下塗り時に風化してボロボロになった瓦の下の粘土土がスプレーヤーの風で飛び散って塗装面を汚した。

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今回はマスキングしようと思う。 マスカーはマスキングレストアやアパートクリーニングでよく使うため常備している。

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実はワグナーのハンディーぺインターを通販で購入した。前回の下塗りの時に煙を出して故障したからだ。

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傾けて使えないことや、塗料が最後まで使えないなど不満はたくさんあるが、エアーガンに比べて塗料の飛散が少ないことや作業が速いという理由で再び使うことにした。

だけどワグナーさん、改良してよ。

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今回使った仕上げ塗料は自動車用2液アクリルウレタンのロックエースだ。白と黒を調色してライトグレーにした。錆の再発が分かりやすいように明るい色にしたのだ。

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日没ぎりぎりに作業を終えたが、1列の残り60センチを残して塗料が尽きた。

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塗料の見積りはほぼ正確だったが、あと50㏄足りなかった。(笑)

お陰で日を改めて残りを塗装する羽目になった。

 

あと、60センチだったのに・・。

あんどんスタンド

こんにちは。

 

きょうは木曜ステンドの生徒、SIさんがあんどん型のランプスタンドを完成させた。

1年くらいかかっただろうか。(カミさんに1年も経ってないよ。半年くらいだよとおしかりを受けた)

和風にも洋風にも見えるデザインは置く場所を選ばない。

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白と茶色を基調にシックにまとめた中にブルーのガラスでアクセントをつけている。

ブルーのガラスは縦のガラスの谷に橋渡しするように取り付けられている。

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スタンドへの取付けはスパイダーと呼ばれるリングの周りに真鍮棒が十字に取り付けられた金具を使う。

取付けには真鍮棒を直角に曲げてガラスの内側寸法に合わせるのだが、この曲げがとても難しい。固い真鍮棒を正確に寸法通りに曲げるのは何度やってもうまくいかない。

できれば使いたくない材料だ。

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こちらはHDさんのミニランプシェード。小さいけど多分1年以上はかかっている。

きょうは仕上げとスタンドの選定だ。

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最近、誰かが何かを完成させることが多くなった。それだけみんな上達したということかな。

 

みんな、がんばってね!

踏切警報機を作る1

こんにちは。

 

このところ団体の体験続きで思うようにジオラマがはかどらない。それでも少しずつではあるが製作は続けている。

最近は踏切の警報機を作っている。

警報機は遮断機とは別に作る。ハンダによる組み立てがやりやすい真鍮パイプで作ることにした。

信号灯のアーム部分を0.8mmの真鍮線で作る。真鍮線にはあらかじめハンダメッキをしておく。この方が組立時のハンダ付けがスムーズに行える。それに真鍮の錆び止めにもなる。

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真鍮線をコの字型ら曲げる。そして端の方をマイクロバーナーで赤くなるまであぶる。潰れやすいように焼きなましをしているのだ。

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ポンチで曲げた両側をつぶして薄く、平らにする。

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ミニルーターで2ミリの真鍮管に長穴を明ける。

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組立型を作り、先ほどのコの字型の真鍮線をハンダ付けする。

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短い真鍮棒にチップ抵抗と細いビニル電線をハンダ付けしたものを作り、ビニル線を先ほどの長穴に通す。この時、電線や抵抗、真鍮線がパイプに触れてはいけない。

絶縁されていなければならないのだ。

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パイプとの絶縁を保つため、真鍮線、抵抗、ビニル線をエポキシ樹脂で固める。

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反対面には赤色チップLEDをハンダ付けする。

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赤色LEDは駆動電圧が2ボルトなのだが、遮断機のコントローラーに使う小型リレーと同じDC5V電源を使いたいので抵抗を付けたわけだ。しかも信号灯を少し暗めにしたかったので数値の高めの抵抗を使った。

書をガラスで

こんにちは。

 

きょう、書道の先生と生徒さんたちがサンドブラスト体験にやってきた。

日本書道協会の皆さんで総勢53名。

高齢の方が多かったが中には20代の若い女性もいた。

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予めコップやお皿に入る大きさのご自身で描いた " 書 " を持ってきていただき、それをガラスに彫刻しようというのだ。

 

ほとんどがご高齢の方だったので、サンドブラストの作業手順がなかなか理解してもらえず苦労した。

一人の人につきっきりになるわけにもいかず、てこずったが、それでもなんとか時間内には終えることができた。

 

苦労はしたが、皆さん、自身の書がガラス彫刻になったとあって、ご満悦だ。

 

作品は発表会に出品するそうだ。

哀れ 子ヘビ

こんにちは。

 

きょうは台風一過の晴天だが、台風の影響で一日中強風が吹いていた。

美術館隣りの田んぼは台風の大雨で池のようになってしまった。これでもずいぶん引いた方なのだが、まだ畔は水没している。

だけど田んぼがこうして水を溜めてくれるので、周辺の道路や住宅が冠水しないで済んでいる。

市街地にだって田んぼは必要なのだ。

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田んぼの様子を見ていて、ちょっと窓の下に目を遣ると小さなヘビのようなものが見えた。

カミさんに、「あれ、ヘビじゃないか?」と聞くと、

「え~っ!? そうか~?」と疑った返事をした。「さっきはいなかったわよ。」

僕がさらに窓のすぐ下に目を遣るとこげ茶の野良猫が座っている。最近、時々庭をうろついている奴だ。

 

そのとき、猫がチョンと前足でヘビらしきものにちょっかいを出した。その "らしきもの" は長く伸びて動かなかった。

やっぱりヘビだ。しかも子供のヘビ。

 

ヘビに飽きたのか、猫が行ってしまったので、僕はマムシかどうか確かめに行くことにした。

 

そのヘビは頭が楕円形で小さく、体長は40センチくらい。黒い色をしていてマムシではなかった。多分僕がヘビの小さい頃から時々からかって触ったやつだ。以前は緑がかっていたが、今はもう黒い。シマヘビだと思っていたがどうやらアオダイショウの子供だ。

よく見ると体のあちこちに穴が明いていて、皮もめくれて血がにじんでいる。ボロボロ状態だ。

どうやらさっきの野良猫に遭遇、遊ばれてしまったみたいだ。体の穴は猫に噛まれた痕だろう。

 

僕は子ヘビを埋めてやろうと手袋をした手で胴体を持って拾い上げた。

ヘビは力なくダランと垂れ下がったが細いしっぽがわずかに動いた。 瀕死の状態だがまだ生きている。

ミカンの木の下の枯草の茂みにそっと隠してやる。そして上から柿の枯葉で覆ってやった。これなら暖かいだろう。

 

夜になって僕は倉庫で作業していたが、どうも子ヘビのことが気になって仕方なかった。

どうしているか見てみようか、死んでいたら埋葬してやろう。

 

枯草をどけるとまだいた。つかみ上げても逃げようとはしない。

ヘビの治療法は知らないが、洗面器に25度くらいのぬるま湯を溜め、塗装用の刷毛で体を洗ってやることに。ぬるま湯にしっぽを入れると嫌なのかしっぽをくねくねと動かす。頭を動かすまでに回復したようだ。

 

段ボール箱に古ぞうきんを敷き、傷が癒えるまで保護してやることにした。

臆病で雑巾の糸くずに頭を隠している。時々赤い舌をチョロチョロ出すようになった。

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痛々しい傷だ。

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ヘビは嫌いだが、死にそうになっているこいつをなんだか放っておけなくて、柄にもなく助けてしまった。

食べるかどうか分からないが、鶏の生卵を溶いて容器に入れて近くに置いてやった。