館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

グランドホテル山海館2 食堂のアートガラス

こんにちは。

帰りに覗いた食堂のアートミラーは僕が3年ほど前に施工したものだ。

その後が気になって見せてもらったが、傷や色あせなど無く、施工当時のままの美しさを保っている。

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きのう、テーブルにディナーと書いたが正しくは朝食の誤りだ。お詫びして訂正する。ディナーはそれぞれのお部屋で頂くことになる。

 

壁に取り付けられた額には元々クロスが貼られていた。それをアートミラーに取り替えたのだ。

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鏡を使うのには二つ理由があった。

一つ目は鏡を壁面に使うことで、部屋を広く見せる効果があるのだ。もともと広い食堂ではあるが、さらに広く開放的に見せることが出来るのだ。

二つ目は鏡にフロスト(霜が降りたように加工すること)をかけたり、彫刻をすることで非常に豪華な雰囲気を出せるのだ。築後かなり経っており、古さは否めない内装だったが、アートミラーで見違えるほど派手で豪華になった。

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これらの鏡、実は全て微妙に大きさ形が違う。それまであった額縁を採寸し、額縁に合わせて作ったので同じ形だからと言って作る手間が省けたわけではなかった。

デザインも3種類ほど提案した。

「四季の花柄」、「野山の生き物」、そしてこの「海の生き物」だ。

「四季の花柄」はきれいだけど普通すぎると言うことで止めになった。

僕、個人的には物語性のある「野山の生き物」が気に入っていたのだが、会長の娘さんの意見で最終的に「海の生き物」になったのだった。

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鏡の表面をサンドブラストで彫刻し、特殊顔料で色付けをするのだ。この顔料はほんわかした幻想的な色合いで、とてもファンタスティックに仕上がるのだ。

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僕は美大卒ではないけれど、幼い頃から写生や絵が好きだった。親戚のおじさんからよく褒められたものだ。僕が絵の技術に目覚めたのは中学の時、高校では美術部に入った。

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作品にのめり込むほど技術がさえてくるのだ。我ながら上手いなぁと思ったりもする。(笑)

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嬉しいのはたとえば子連れの家族などがここの彫刻絵をみて、ウミガメだ、ジンベイザメだと盛り上がるのだそうだ。

僕の作品がファミリーを幸せに出来るとしたら、それはすばらしいことだ。