館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

フェンダーマウンティングキット

こんにちは。

 

きょう、CJポニーパーツから荷物が届いた。注文して一週間足らずで到着した。

今回注文したのは3点。

一つ目は「フェンダーマウンティングキット1971-1973」。

実は今回のメインはこれ。フェンダーをボデーに取り付けるボルトのセットだ。

1971年式のマスタングのボデーサイドにはフロントからクォーターにかけてかなり強いプレスラインの出っ張りがあって、これがこの年式のマスタングの特徴でもある。

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かっこいいラインなのだけれど、これがあるためにフェンダー、ドア、クォーターパネルの組み立てを難しいものにしている。

実はこのラインがピタリと揃っているマスタングは意外に少ないのだ。

 

今回、クォーターパネルを交換するにあたってドアとフェンダーを仮組する必要があるからなのだけれど、実はフェンダーを外すときに、固定しているボルトナットがことごとくさび付いていてほとんどのボルトナットを削り取ってしまったのだ。

他に外す手立てが無かったからだ。

そのボルトを取り寄せたのだ。

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今回は品物が小さかったので空港の税関まで引き取りに行かなくても自宅まで届けられた。

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箱が変形しているが中身は小さい。多分大丈夫だろう。

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二つ目はエアコンヒーターボックスのバキュームモーター。ゴム製のダイヤフラムで動くシリンダーのようなものだ。エンジン吸気の負圧を使ってエアコンのフラップを巧みに動かすのだ。

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三つめはそのバキュームモーターを動かす負圧を伝えるゴムホースだ。

旧車の場合、ゴム類はたいていくたびれているのでこういうレプロ品は非常にありがたい。

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僕のレストアのスタンスとして、入手可能なレプロ新品は使えるものならすべて交換というのが基本だ。

レストレーション(レストア)とは回復、修復などの意味がある。つまり元に戻すのがレストアであって、単なる「修理」とは違うのだ。動けばいい、とか、機能が戻ればいいというレベルのものではないと僕は理解している。

つまり、限りなく新車の状態に戻すことがレストアなのだ。

ステンド材料買い出し

こんにちは。

 

きょうは休館日。来館のお客様が無いので休館日を利用してIG邸のステンドグラス材料の仕入れに行く。

仕入れ先はいつもの名古屋市のJ社。うちの担当はTさん。午後からの予約だ。

 

予約を入れるのは担当者とスケジュールを合わせるためだ。材料選びの相談に乗ってくれたり希望の大きさにガラスカットをしてくれたりする。

 

ところが肝心のガラスが無い!

今回、主に使うのはココモ社のガラスだが、ご覧の通りガラス棚は歯抜けだらけ。

Tさんは材料を切らしていることをしきりに詫びるが、Tさんのせいではないので致し方ない。J社もこれじゃ商売にならない。

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廃業を宣言したのち、何とかメキシコで生産続行を決めたスペクトラム社だが、生産はまだ軌道に乗っておらず、ガラス入荷が大幅に遅れているのだ。

そのため代品として注文がココモ社に殺到。フル操業で生産しているらしいが注文に追い付かないとのことだった。

ほとんど入荷は未定だ。

 

仕方ない。イメージに近いものをランクの高い高級ガラスから探す。

幸い注文主のIG様は「いくらかかってもいいから。」と、太っ腹なので助かる。少々見積額を上回っても構わないとのこと。

 

なんとか気に入ったガラスが入手できた。トラックに積み込む。

左の女性がTさんだ。

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これでガラスカットが始められる。

麗しのサヘル・ローズ

こんにちは。

 

これは昨日のことであるが、恩師の祝賀会があった。場所は栄の錦3丁目にある鳥銀本店。

旧友たちと地下鉄栄駅の1番出口で待ち合わせて、鳥銀本店に向かう途中のことだった。歩道の道路側を歩く僕たちの左をビル寄りに足早に歩くすごい美人とすれ違った。

サヘルローズさんだ。

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黒っぽい服を着て背丈は大柄な170センチくらい。2.5メートルくらいの距離ですれ違った。歩きが速かったので一瞬の出来事だったがあれは間違いなくサヘルさんだった。

とっさに僕は「あっ、サヘルさんだ。」と声を出したが他の人たちは気付いた様子は無かった。

まさかあのサヘルさんをこんな栄で偶然見かけるなんて、なんと運がいいの♡

 

NHKの「探検バクモン」で初めてサヘルさんを見てからずっとファンなので間違えるはずはない。

彫りの深いエキゾチックな顔立ちとはうらはらにとても愉快なキャラで人気急上昇らしい。

 

うなづける。

 

ところがサヘルさんはネットの資料によると壮絶な過去を持つらしい。

イランイラク戦争空爆で壊滅した自宅の瓦礫の下から奇跡的に助けられたのだそうだ。家族は全員死亡。

詳しいことはここでは書かないが、辛い過去をいくつも経験してきたのに底抜けに明るいサヘルさんがますます好きになった。^ ^

恩師の退官祝賀会

こんにちは。

 

きょうは名古屋で恩師の定年退官を労う会が行われた。

恩師の名は福田康明先生。名城大学理工学部経営工学の名誉教授。

僕らが学生の頃、卒業研究で所属していた工業経営研究室 福田ゼミの先生だ。

 

正直、驚きだ。

学生の頃はまだ一介の講師で、年もあまり違わなかったために気のいい兄貴のような存在だったのだ。冗談も言ったしからかったりもした。

それが今では工学博士の名誉教授。

コツコツと日々精進した結果だ。

 

僕らは心底祝福した。

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仕事の都合などで会の出席者はさほど多くは無かったが、毎年やろうよという声が上がった。

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歳を重ねるほど人生に潤いをもたらすのは気の置けない友人だと知る。若かりし頃はとげとげしていた連中が今では丸くなって実に爽やかだ。

 

オッサン、万歳!

バラとユリのステンドグラス 二枚目

こんにちは。

 

きょうは刈谷市のIGさん向けステンドグラスの二枚目型紙作りに入った。

三日ほどかかったパターン画のトレースがようやく終わったのだ。黒い線のパターン画の上から赤ボールペンで全くずれないようになぞるのはとても慎重にやらないといけないからだ。

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パターン画とカーボン紙をめくると下から複写された型紙が現れる。

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これをパターンハサミでカットしていく。これがとても面倒で難しい。上刃に線が隠れて見えないため正確に切るのがとても難しいのだ。

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型紙のピースは130ほどあり、カットには多分4~5日はかかる。

 

来週の月曜には材料の仕入れに行く予定だ。

衛生委員講習会

こんにちは。

 

今夜7時から西尾市の衛生委員会議に出席した。

衛生委員とは西尾市のごみ収集におけるごみ分別を指導したり、ごみの散乱、不法投棄などを見て回るのが主な仕事。要はごみステーションの立ち番だ。

 

参加者は200名くらいいただろうか。

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出せるごみの種類や出し方などの説明を受けた。

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富山町では1区から4区までの副会長が兼務する決まりになっている。

自分が衛生委員になって初めて知ったのだが、出し方の決まりが実に細かい。一度理解すればどうということは無いのだろうけれど、それまでが大変だ。

 

時代の流れだから仕方ないが、ずいぶん窮屈な世の中になったものだ。

1971 マスタングマッハ1 左クォーターパネル12 取り外し3

こんにちは。

 

左のクォーターパネルが外れた。すんなりとはいかなかったが、鉄板のたわみを利用して何とか外れた。

 

内側のシェル(正式な呼び名は知らない)は、ご覧の通りしっかり錆びている。決して濡れることのない内側の上の方までびっしり錆が。

多湿な日本に46年も置くとこうなるということか。

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クォーターウインドウの下。シェルの鉄板に塗装された形跡はない。さすがに生鉄板ではないだろうが、メッキ鋼板を使っているのかもしれない。カラッとしたアメリカの内陸部ならこれで十分だったのだろう。日本の気候は想定していない。

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内部の構造が良く分かる。

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クォーターの上にはトンネル状の補強があって室内の剛性を高めている。

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シェルの上の部分を室内側から見る。左がリヤガラス下のビーム。

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内側のシェルにいろんな形の穴がいたるところに明いている。皆さん、何のための穴か分かりますか?

始めはサービスホールか軽量化のための穴かなぁと思っていたのだが、飛行機じゃあるまいし軽量化の穴な訳なかろう。

レストアを始めて気が付いたのだが、これらの穴は多分スポット溶接のための穴だ。この穴からスポットガンの電極を挿入して溶接するのだ。だからこれらの穴が無いとボデーが組み立てられない。

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ワイヤーディスクサンダーで錆を取る。ディスクグラインダーではこれが限界。奥までグラインダーが入らないし、隅っこはワイヤーディスクが当てられない。

最終的にはサンドブラストでないと錆は取りきれない。

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最初の写真と見比べて欲しい。サンダーで錆を取ったところ。

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次は修復にかかる。