館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

ショップのステンドランプ

こんにちは。

 

このところカミさんがせっせとステンドランプを作っている。ミュージアムショップでの販売用だ。

ショップのステンドグラスは全てカミさんの手作りで三河工芸オリジナルだ。仕入れたものではない。

中華製でない、ミュージアム手作りのステンドグラスは人気があり、手ごろな値段の小型のランプがよく売れる。

品薄状態になってきたので補充の意味合いで作っている。

デザインは同じだがガラスの色とスタンドを変えることでかなり違った印象になる。

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シェードの高さは12㎝、スタンドを含めた全体の高さは22センチとかなり小型。ここまで来ると照明という機能よりも装飾小物と言った方が的確かもしれない。

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こんなのが食卓の上にあったら楽しいだろうな。

 

Dynacorn フルクォーターパネル 前側下修正

こんにちは。

 

修正用の金型を使ってプレスラインからリップまでの寸法を伸ばす。リップとは鉄板の折り曲げ部のことでたいていの場合リップが溶接部分となる。このリップがロッカーパネルと溶接される。

寸法は縮めるよりも伸ばす方が手間がかかる。

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修正金型でリップぎりぎりのところを挟んでハンマーでリップを伸ばす。金型で挟まないとリップの曲げにつられてパネルのカーブが変形してしまうからだ。

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ハンマーで叩きながらゆっくりとリップを伸ばしていく。

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伸びきったリップ。

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平らに伸びたリップを再び曲げる。初めの曲げ位置よりも2mmほど長い位置で曲げるのだ。今度は先ほどの金型ではなく、アングルで挟む。

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再び曲げていく。

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多分、これでロッカーパネルとの隙間が無くなるはずだ。

Dynacorn フルクォーターパネル 前側下修正用金型

こんにちは。

 

ダイナコーンのフルクォーターパネルは良く出来たレプロだが、微妙な寸法違いが結構ある。今回修正するのは前側の下。多分これが最後の修正だ。

 

プレスラインからロッカーパネル溶接部までの寸法が短く、ラインが合わないのだ。

いきなりハンマーで修正しようとするとプレスのカーブが変形して狂ってしまうのでカーブを変形させないような型を作らねばならない。

 

まず厚鉄板に取っ手を溶接して土台を作る。

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それほど力は加わらないはずなので今回はボンドクイックメンダーで曲面を写す。

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写すのはレプロのドア下の曲面。なぜならクォーターパネル下部はこのドア下曲面と続くからだ。 オリジナルのドアは大きなパッチが貼ってあるため面が当てにならないし、何よりも使わない。レプロの新品ドアに交換するからだ。

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こうしてできた型に離型剤を塗り、押さえの型を取る。

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先に作った型と、押さえの型でクォーターパネルを挟んでハンマーでリップを伸ばすのだ。

ジオラマのデパート

こんにちは。

 

やっとか目のジオラマ記事です。

今回はデパート。名古屋市栄の松坂屋南館をモデルにデザインした。

ジオラマの建物の中で最も大きい。4階建てで屋上には回転展望台があってバーになっている。展望台のフロアはモーター仕掛けゆっくりと回転する。

建物外部には展望エレベーターがあって実際に上下に動く。

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ステンドグラスで出来た外殻を取り外すと中はちゃんと階層になっていて、洋服売り場やレストランなどがあり中には沢山の人がいる。

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2階がレストラン、下の階には婦人服店がある。

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動きはしないがエスカレーターがあって客が上り下りしている。そしてこれらは全て手作りだ。

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建物の外殻をかぶせると中はあまり見えないがそれでいい。見えないところまで作り込んであるのだと見る人が思い、想像してくれればいいのだ。

 

このデパートは製作に1年以上かけている。アートの道は険しい。

" 少年老い易く学成り難し "だ。

グランドホテル山海館宿泊4 温泉三昧と豪華ディナー

こんにちは。

 

僕達が泊ったのは最上階の特別室。角部屋だ。

室内は広く、豪華で清潔だ。特に玄関と洗面、トイレは彫刻鏡の装飾がしてあって豪華そのもの。洗面ボールや鏡枠、トイレは便器まで有田焼の装飾が施されて非常に優美だ。名古屋の高級ホテルでもこんなの見たことない。

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鏡張りにすることで部屋を広く見せる効果もある。それに窓のない部屋を明るくする効果もある。

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和室は12畳。ゆとりの広さだ。

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さぁ、待ちに待った夕食は伊勢エビと鮮魚のお造りコース。伊勢エビの刺身はたまに食べるがここのは味が濃くて旨い。

驚いたのがアワビの刺身だ。お祭りなどで何度も食べたことがあるものの、硬いだけでさほど美味しいと思ったとは無かったのだが、今回初めて美味しいと思った。

山海館のアワビはちょっと小ぶり。そのためか、味がしっかりしていてこれがアワビかと感心した。

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お昼ご飯を軽めにしておいた甲斐あって、全て完食。大満足だ。

もう一回食べたいよ~。

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満腹になったところでまた大浴場と露天風呂に行く。たまたまそこで温泉から出たばかりの会長とお会いした。夜遅かったので他に入浴の客はいない。

すぐに僕と分かったらしく、「ゆっくり浸かってちょうだいな。」と声をかけていただいた。 お元気そうで安心した。

温泉から出たら牛乳を飲まないといけない。腰に手をやって。(笑)

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特別室には部屋にも露天風呂がある。きれいなお風呂だ。

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ここにも入らないといけない。この写真は昼間撮ったもの。

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夜は外が寒いのでこの洗い場は使わず、大浴場で洗った後にこの内風呂に入る。

夜は外から見えそうなので僕もカミさんも照明を消して入浴した。

伊勢海を行き交う船の明かりが見える。雨は相変わらず降っているが、ここは庇があるので雨に濡れることは無い。 贅沢なひと時だ。 結局僕は大浴場3回、内風呂1回の都合4回も入浴した。

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身体がほぐれたのか、ぐっすり眠れた。^ ^

 

朝になると雨はやんでいた。曇ってはいるものの海は穏やかで潮騒が聞こえる。

手前は山海漁港。

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隣りのホテルの向こうに見えるのは篠島だ。

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朝食は干物のバイキングに伊勢エビのお味噌汁。干物はアジやカワハギをはじめ5種類あって焼き立てを味比べできる食べ放題だ。焼き立てはホントにおいしい。

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休み明けに納品があるので残念だが朝食を終えたらそのまま帰る。

帰り際には会長とマネージャーさんが外に出てきて見送ってくださった。感激だ。

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グランドホテル山海館。僕は星五つだ。

グランドホテル山海館宿泊3 荒熊神社と大浴場

こんにちは。

 

僕達は3時きっかりにチェックインすると荷物を部屋に置いて散策に出かける。雨が今にも降りそうだけど。(笑)

以前、施工に来た時に山海館の裏山に赤い鳥居を見つけて、実は気になっていた。

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ヤフー地図で調べると荒熊神社という。小雨の中を傘をさして神社を目指す。

山海館の裏口から徒歩で5分足らずのところだ。若女将の言うには「階段が結構大変ですよ。雨で滑らないように気を付けてください。」とのこと。

白い手すりのある参道を右に上っていくと神社があるらしい。

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最初の鳥居。まだ新しい。しめ縄があって、ここでお辞儀をして参道に入る。

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沢山並んだ鳥居が美しい。町人の信仰が厚い表れだ。階段は若女将が言うほどきつくはない。神島の八代神社に比べれば易しいものだ。

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小さな手水。山の斜面を削って設置するのでスペースが無いからだろう。ここで手を清めてお参りする。誰かお世話をしている人がいると見えて、手ぬぐいや浄水もきれいだ。

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このころから強い雨が降り出し、風も吹きだした。なんだか荒れ模様になってきた。

社殿の右隣には小さいながらもお札やおみくじの販売所がある。きょうは閉まっている。社殿の中は拝殿があってご祈祷するみたいだ。外にはおみくじが沢山結んであった。

カミさんは社殿の庇で雨宿り。ここは縁結びの神様らしく、僕達も一緒にお参りした。

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社殿の左隣には社務所らしきものがあって水屋もある。寝泊まりはできそうだ。

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神社からは山海港が見下ろせる。

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さ、雨が小降りになったところで山を下りることにする。向かうは山海館。

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ホテルに着いたら早速温泉に入る。ここは湯本、かけ流しの湯だ。

浴室は撮影禁止だが、特別に許可をもらってマネージャーさんに撮ってもらった。まさかこんな後姿を撮られるなんて。危ない所だった。(・_・;)

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ここのお湯は強塩化物泉。肩こりや婦人病、五十肩、冷え性、怪我にも効くそうだ。

お湯を舐めてみると海水のようにしょっぱいがお湯は澄んだ透明だ。

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ここの温泉は地下1800メートルからくみ上げているそうだ。この辺りの岩盤はユーラシアプレートに沿って太平洋側に向かって沈み込んでいて、長島温泉あたりだと数百メートルで水脈に達するが知多半島の先端あたりでは2000メートルほども掘らないと水脈に当たらないそうだ。

会長がここを掘り当てたころはまだ近隣のホテルは温泉を掘っておらず、温泉が出るかどうかは掘ってみないと分からない。2000メートルも掘るとなると当時でも1億円以上かかり、ほとんど博打同然だったという。

 

話を戻すが、この大浴場にあるらせん階段を上がると上の階には露天風呂「アポロの湯」がある。大きさは大浴場の半分くらいだが、自然の空気を感じながらの入浴はこれまた楽しい。

小雨が降っていたがタオルを頭に乗せて雨を感じながらゆったりと浸かる。かけ流しの湯のシャバシャバという音が本来静かな浴場にこだまし、いかにも ”温泉の音" が気持ちをほぐしてくれる。

 

温泉から出たらご馳走が待っている。^ ^

京都の修学旅行生

こんにちは。

 

きょうは可愛い児童たちがサンドブラスト体験にやってきた。京都の小学6年生で修学旅行でやってきたのだ。

この後吉良の旅館に泊まるそうだが、修学旅行のメインはなんとうちのサンドブラスト体験なのだそうだ。

修学旅行の目的地に選んでもらえたなんて正直驚きだ。なんとも光栄なことである。

 

小学6年生ということで元気のいいやんちゃな子供たちを想像していたのだがまるで違った。

小学生らしい元気さはあるが、実に礼儀正しく、言葉づかいも丁寧で好感の持てる児童たちだった。

大人でも敬語が使えずタメ口の人が少なくないというのに、この子たちには感心してしまった。

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カットが終わるとブラストをしている僕の所へ作品を持って、後ろで行儀よく並んで待っている。

彫りが終わると僕がグラスに書いてある名前を読んで「○○さ~ん。」と呼ぶと。後ろで「はいっ。」と返事をする。出来上がった作品を渡すと、「ありがとうございました!」と大きな声でお礼を言う。

なんともすがすがしい子供たちだ。さすが礼儀を重んじる京都の子供たちだと思った。

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体験が終わり児童の代表の子が僕たちにお礼のあいさつをしてくれた。

緊張しているもののしっかりとした口調で体験の感想を聞かせてくれた。

僕らは彼が不安を抱かないようにと、笑顔で彼の一言一言にうなずきながら聞いた。

 

子供の一所懸命な姿は、時にどんな偉人の名言よりも人を感動させる。

 

僕らは子供たちの姿が見えなくなるまで見送った。