館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

厚塗りパテ 何だこりゃ! その後

こんにちは。

 

ソフト99の「厚塗りパテ」が硬化しなかったせいで仕上げパテを結局やり直すことに。

おかげでまる二日を無駄にした。

 

細かなくぼみを埋める仕上げパテは1回目パテ作業と同じ染めQの「アルミパテ」。

繊維が入っていて強力なパテらしいのだが、硬化時間が短く、また、繊維入りのためヘラ伸ばしの切れが悪い。だからあまり好きなパテではない。

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サンドペーパーで丁寧に面だしした後、DP40エポキシプラサフで錆止め塗装をする。

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時間はかかったが手作りクォーターポストとは思えない出来だ。

苦労はしたが我ながらよくやった。

 

このことは板金をするうえで大きな自信につながった。

1971 マスタングマッハ1 クォーターフレームEX1

こんにちは。

 

左クォーターパネルを外した時にクォーターフレーム・エクステンション(EX)、正しい名称は知らないが、クォーターの斜め部分の後に続く、テールパネルとの継ぎ手のようなパーツが接続されていないのが分かった。

本来、右のパーツと左のパーツのカーブの部分が接していて溶接されていなければならない。かろうじて左上の直線部分が1か所溶接されているだけだった。

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これでは本来の強度などあろうはずがない。これは製造当初のままと思われる。

 

東和さんに言わせれば「当時のアメ車なんてそんなもんよ。(笑) ヤンキーがタバコ吸いながらラインで組み立ててんだから。吸い殻が落ちていたり、見えないところに自分の名前を落書きする輩もいたぜ。」

このあたりのいい加減さがアメ車なのだ。

これを見つけたのも何かの縁だ。

スポット溶接を切ってEXを外す。

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鉄板の接触面から錆が落ちてきた。

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全体に錆があるが合わせ面が特に多い。

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フレーム側も同じように錆びている。

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本来はこのようにカーブが接していなければならないはずだ。

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もちろん、このまま付け直すなどというようなことはしない。

ちゃんと錆取りし、塗装してからだ。

小枝払い

こんにちは。

 

きょうは朝6時に起床。僕にしては凄く早起きだ。

なぜ、こんなに早起きをしたかというと、きょうは町内の小枝払い(こさばらい)があるからだ。

僕は町内の役員なのでみんなより早く神社に集合して、準備を整えなくてはならない。

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小枝払いとは1年間で伸びた街路樹の枝や神社の樹木剪定、町内の側溝のヘドロ掃除などをする。

市から借りてきた側溝の蓋上げ機。10台ある。

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一般の町民の皆さんはそれぞれの区の清掃をする。役員はその間、富神(富山神社)の樹木剪定、社務所屋根の枯葉除去などをした。

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社寺係さんは神社内部の清掃。午後からは秋祭りののぼりの虫干しがある。

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各区の清掃を終えて神社に集まった町民の皆さん。ほとんどが若い人たちだ。

役員が切り落とした枝葉をみんなで片づけてくれる。人数が多いのであっという間に終わる。

皆さんかき氷とお茶をもらって解散だ。

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地方では過疎化に悩んでいる所もあると聞くが、ここ富山町はまだまだ人口が増えている。そして若い世代の人たちが積極的で頼もしい限りだ。

 

この小さな町がもっともっと住みやすく、愛される町になりますように。

厚塗りパテ 何だこりゃ!

こんにちは。

 

以前補修した左クォーターポスト、他のことをあれこれやっているうちにうっすらと錆が現れ始めた。

いかん!

レストアは長丁場になるので次の塗装と一緒に‥、などと悠長に構えていると、せっかく綺麗になった板金がたちまち錆だらけになってしまう。

それほど日本の高温多湿は板金にとって厄介だ。

 

うっすらと出た錆をサンドペーパーでこすり取り、ソフト99の厚塗りパテを塗る。下地は染めQの「アルミパテ」で大方のデコボコは修正してある。

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ところが何か変だ。1時間たっても硬化する気配が無い。そしてまる一昼夜経ってもこの通り、プラのへらで剥がれてしまう。

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ダメだこりゃ。床はパテ屑でいっぱいだ。

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説明書だと主材100に対し硬化剤2。デジタル秤で正確に測ったので間違いは無いはずだ。

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購入して1年くらいは経っているが、アルミパテはもっと経っているのにまだ十分使える。

 

なにがいけないのだろう。

 

仕方ない。全部きれいにしてアルミパテで仕上げよう。

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ソフト99のパテは二度と使わない。

ジオラマ 駅前歩道の製作

こんにちは。

 

このところず~っと歩道の製作をしている。

当初の図面には建物と道路、山川などのレイアウトは書いたが、歩道や信号などの細かいパーツは何も取り決めていなかった。

だから現在はそのあたりの細かいパーツを考えながら製作しているのでち~っとも進まない。

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きょうは駅前の歩道を作った。

当初は歩道部分にクロスだけ貼ってヨシにしようと考えていたのだけれど、やっぱり物足りなくなって縁石ブロックを取り付けることにした。

厚さ1ミリの発泡塩ビを1.5ミリ幅に切ってブロック色に塗装、歩道の縁に液体接着剤で接着していく。

縁にぴったり合うように慎重に接着していく。ずれたらカッコ悪い。

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駅前歩道は2ピースに分けた。そしてそれらしいクロスを貼る。

クロスは歩行者が目立つ色にした。

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合わせるとこんな感じだ。

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駅前全体がどんな感じになるかは次回お見せします。^ ^

ガラスの妖精

こんにちは。

 

きょうは木曜教室の日。いつも活発なSIさんがステンドのパネルを完成させた。

 

それはガラスの妖精。

基本デザインはデザインブックから選んだものだが、彼女は独自のアレンジを加えた。

いちばんこだわったのは、妖精の体。肌色の流れ模様のあるガラスから濃淡のある部分だけを使い、肌に陰影を持たせたのだ。向かって右上から光が差していて、身体の右側が明るく、左側が影となるようにガラスを使った。

そのために立体感が出、なまめかしい色気を醸している。

羽根は透明のウォーターとハンマーを使い、トンボの羽根のような薄くて軽やかな質感を得た。

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妖精や花、岩など絵以外の背景の部分は実はスケルトン、ガラスが無く筒抜けの状態。

なんともユニークな作品になった。

 

続いていつも笑顔で穏やかなSTさん。きょうは四角形のランプシェードを完成する‥、筈だった。

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仕上げをするつもりだったのだがスタンド選びに時間を取られて完成には至らなかった。

ま、マイペースが彼女の取り柄でもあるので焦らずに行こう。^ ^

 

木曜教室はきょうも平穏無事に過ぎていく。

溶接部の錆止め塗装

こんにちは。

 

毎日毎日、ジオラマ製作に精を出しているのだけれど、なかなか進展しない。似たような記事になってしまうのでついついレストアの記事になってしまう。

 

溶接部が錆びやすくなるというのは本当のようだ。熱で鉄の表面の塗料被膜が燃えてしまい、鉄の素材面があらわになってしまうのと、溶接熱で鉄の組織が変わってしまうのかもしれない。

そんなわけで溶接部の錆止めは本当に悩ましい。

溶接部が表に出ていれば塗装すればよいのだけれど、裏側や鉄板同士の合わせ面にはあとから塗装できない。

今までレストアをしてきて、いつも思うのは、合わせ面こそ錆の発生源なのだ。

 

溶接用防錆剤にはタイホーコーザイの「スポットジンク」や染めQの「スポットシーラー」といった商品があるが、どちらもスポット溶接用で、プラグ溶接にはイマイチ向いていない。熱に弱く、パチパチとはじけて溶接品質が悪くなる。

 

海外には溶接プライマーとして銅や亜鉛が主成分の物が販売されているが、これらはスプレー缶なので輸入できない。保安上空輸できないのだ。

 

そこで僕が思いついたのが耐熱塗料だ。耐熱塗料は耐熱温度650℃ほどある。

これなら溶接熱に耐えてくれるかもしれない。

 

そこで僕は実験してみた。

溶接部は溶接の都合上、2ミリほどマスキングして耐熱塗装をしていないのだが、溶接部の際は見事に塗膜を保っている。 通常の塗料だと溶接の周囲3~5mmは焼けて剥がれたり、泡を吹いてしまうものだ。

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TIG溶接の長時間の入熱にも塗膜を保っている。

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裏側だ。若干、溶接部周辺に変質があるものの剥がれには至っていない。

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僕は「これだ!」と思った。実際、左クォーターフレームの溶接に使ってみたのだけれど、問題が無いわけではなかった。

 

一つは耐熱塗料の主成分がシリコンであること。そのため上塗り塗装が密着しない。ペラペラと剥がれる。

 

二つ目は加熱処理が必要なこと。 本来の塗膜を得るためには180℃30分以上の加熱処理が必要らしい。加熱しない部分は乾いたように見えても半乾き状態のままで、本来の塗膜強度は無いとのことだった。

 

う~ん、これはいけると思ったのだけれど‥、悩ましいなぁ。

 

決め手に欠ける溶接防錆だ。