館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

ガラスのカット

こんにちは。

 

ステンド教室の生徒さんが陥りやすいのがガラスカットの不調だ。

ガラスのカットを何度やっても失敗する。

一所懸命に考えながらやってるんだけど、本人には何がいけないのか分からない。

失敗続きで高価なガラスを屑にしてしまうのはもったいない。

 

ステンドグラス作りの基本はガラスカットだ、と僕は考えている。だから新入りの生徒さんには特にしっかりとガラスカットを練習してもらう。

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だけど慣れてくるといつの間にか我流が入り、うまく切れないようになる。

そうすると失敗を恐れて大きめに切り、形を整えるのに延々とダイヤモンドルーターで削り続けることになる。これは時間とダイヤモンド代の浪費だ。

 

きょうもなかなかガラスが切れない新人さんに、もう一度ガラスカットの練習をしてもらう。練習は安い透明ガラスで行う。

ガラスカットの失敗の原因はいろいろあるが、一番多いのはカッターの使い方の間違いだ。

下の写真の2本の線。一見同じように見えるが、右はきれいに線の強さ、白さも揃っている。左の線は白さに強弱があり、粉を吹いたようになっているところもある。

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これをフレッチャーで割ってみると‥、右はきれいに切れたが、左は途中で割れてしまった。

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原因はカッターの引き方だ。押し付ける力が強ければいいというものではない。

カッターのローラーとカッターの進行方向が揃っていて力も一定だときれいに切れる。

 

これは体で覚えてもらうしかない。

失敗が上手くいくようになると、これが嬉しくてはまるんだ。(笑)