こんにちは。
「大変!ちょっと来て!」
閉館後の点検に行っていたカミさんが血相を変えてやってきた。
「スフィアの床が割れているのよ! いつ割れたのかしら?」
急いで二階に上がるとスフィアの床を見た。
入り口から2枚目の鏡がものの見事に割れている。ヒビではなく完全に4つに割れている。
考えられる原因はお客様がかかとの硬い靴で飛び上がって落ちたか、硬くて重い何かを落としたか。一番危ないのはピンヒールだが、お客様にはピンヒールをスリッパに履き替えていただいているのでそれは考えられない。
いずれにしても鏡を交換するしかない。休み明けにはモデルさんを伴った取材が入っている。このままにはしておけない。
当館ではクリアな視界をお客様に楽しんでいただくためにアクリルなどの樹脂鏡ではなく、あえてガラス製の高級ミラーを使用している。
倉庫中を探しまわって・・、あった!古い鏡だがきれいで十分使える。
それを既定の大きさにカットしてサンダーで面取りをする。
割れた鏡を撤去し、ガラスのくずを掃除して新しい鏡をはめ込んだ。
その上から真新しいビニールシートで傷防止をする。
作業を終了したのは夜半過ぎだった。
こういうことになるのでお客様には巨大万華鏡の中では走らない、飛ばない、踊らないなどお願いしているのだけれど。
割ってしまったお客様もさぞびっくりしたことだろう。ただ、一言受付に割ってしまったことを言っていただきたかったな。
お客様へ。スフィアや館内では走らず、飛ばず、踊らないでお静かに観てくださいませ。