館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

逝った先輩たち (19) Yさん2

こんにちは。

蒲郡のK工機にリーダーとして勤務し始めて、ますます僕はアクセル全開で仕事をしていた。

 

リーダーの仕事というのは設計業務の他にメイテック派遣社員労務管理、つまり部下が何日働いて、何時間残業したかなどの勤務表をチェックしたり、客先の仕事量の動向などを本社に報告したり、月に一度代表者連絡会に出席し、会社の営業方針を聞かされるのだ。

 

 

そして部下とは言っても僕が直接仕事を与えるわけではない。客先の担当者が設計者に直接仕事を依頼するのだ。リーダーである僕は部下の仕事上の相談に乗ったりする。

時はバブル景気が始まる頃で仕事はいくらでもあった。残業規制もサービス残業もなかった。僕たちはいくらでも仕事が出来たのだ。

 

 

僕がK工機に派遣されてからしばらくして、メイテックの新しいメンバーがやってきた。

なんと、あの山口さんだった。

山口さんが僕に遅れてここへ来たということは他に近くに派遣先が見つからなかったということだ。三河地方ではもう、新しいクライアントは開拓できていないということなのだ。

 

仲の良かった山口さんが来てくれて僕はうれしかった。だけど内心複雑な思いもあったのだ。それは僕がリーダーとして新たな境地で歩もうとしていた矢先の先輩の登場だったからだ。

 

そして僕の不安は的中した。

 

山口さんが新しいリーダーとなったのだ。