こんにちは。
きょうは朝から大浴場用鏡の2枚を塗装をした。10時頃から初めて終わったのはなんと夜の8時だった。
浴室の鏡と言うことでとても気を遣う。浴室は鏡にとって非常に厳しい環境だからだ。高温多湿の上に洗い場となれば常時お湯がかかる。
鏡のメッキが腐食する原因は水分と酸素の進入だ。防湿鏡は裏面の特殊な塗装と小口(ガラスの切断面)を防水加工してあるが、これだって完全ではない。
まして防湿鏡をアートで加工するとなると、これからの腐食はうちの責任だ。
山海館様には防錆対策は完璧でないことを説明した上で、考えられる最善を尽くす。
まず、ガラスにはどんな塗料も完全には密着しない。それでも少しでも密着性を上げるためにプロも使用するのが染めQの「ミッチャクロン マルチ」だ。
これを鏡の裏面、ガラスと塗膜面にスプレーガンで塗装する。ところが下準備で洗剤を使い十分脱脂したつもりなのにご覧のように塗装をはじくポツポツができる。
以前にもこういう現象が度々あって、何が原因か分からなかったのだが、みよし市の塗装工J氏によると、ミッチャクロンは塗りが厚すぎるとはじいたような斑点が出やすいとのことだった。ミッチャクロンは薄目に塗った方がいいそうだ。
次にベースカラー(色塗り)の塗装に入る。ところが今度はムラムラになった。塗料も吹き付けたはなから乾いていき、濡れたようにならない。これがムラの原因か?
J氏に尋ねると塗料が少し濃いかもしれない。シンナーで薄めて少し遠く(30センチくらい)から吹いてみて、とアドバイスをもらう。
言われたとおりだった。見事にムラ無く仕上がった。
こちらはピンク。少しムラが残るが裏面だし、これで良しとする。
続いてクリアを吹く。防水効果を高めるため、時間を開けながら4回塗った。
何度も塗装を繰り返すと、簡易塗装ブースのためか、細かなホコリを巻き込んでしまう。
仕方ないか。
次はもっとホコリに気を付けよう。
毎回、新しい発見、学びがある。