こんにちは。
「社長! 緊急事態発生! スフィアが動かない!すぐ来てください!」
お昼の食事を摂っていた僕の所へ、美術館から内線電話でカミさんの緊迫した声が届いた。
日曜の午後2時ごろ、混雑がピークを迎える時間帯だ。
動きっぱなしのスフィアがオーバーロードで故障したか? まさか。
急いで館に行くと行列は1階受付まで達していた。
カミさんが「お客さんがスフィアが急に真っ暗になって止まったと、受付まで知らせに来たの。私、すぐに行ってみたけどスイッチは入っているけど何にも動いてなくて真っ暗なのよ。」
どういうことだ?
スフィアの制御盤を開けてみる。確かに電源はオンになっているが、電力が来ていない。
(イメージ)
ブレーカーが落ちたか?
今度は2階の配電盤を開けてみる。ブレーカーに異常はない。ならばと急いで1階の主電源を見る。やはり異常なし。
どこがいけないんだ?
スフィアの配線工事をしてくれたM電気のYさんの携帯に電話してすぐ来てもらうよう頼んだ。が、到着までには時間がかかる。
カミさんは最悪チケットの払い戻しを考えていたが、何かを思い出したように2階へ駆けあがった。「切ってはいけ・・・・。」僕に何か叫んでいたがよく聞こえない。
しばらくしてスフィアの電源が戻った。故障ではなかったのだ。
二階には各種照明のスイッチボックスがあるが、その中に「切ってはいけない」と書かれたスイッチがある。
このスイッチには開館以来18年間触れたことが無く、なんのスイッチかを忘れていたほどだ。このスイッチがスフィアの主電源だったのだ。カミさんはそれを思い出した。
どうやら行列に並んだお客さんが壁にもたれてスイッチを切ってしまったらしい。
こういう仕事をしているといろんなことがある。(笑)