館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

スーパーステンド修理 (その4) スイッチの他にもあちこち

こんにちは。

いろいろあって修理が久々になってしまった。

実は本日、スーパーステンド修理 (その3)に丁寧なコメントを頂いた。このようなコメントは大変うれしいし、励みにもなる。何より作家冥利に尽きる。

前にも言ったが、今まで、あまりこういった作品の中身は見せなかった。なぜならアイデアや仕組みというのはアーティストの胆だからだ。物まねなら誰にでもできる。

以前、巨大万華鏡スフィアのアイデアを内部までそっくりに真似をされたことがあった。いちいち抗議はしなかったが、アーティストであるならば、プライドにかけてパクリはおやめいただきたいと思う。

ただ、マネを恐れるあまり、何も見せない、何も説明しないというのでは、お客様を見ていないということになるのではないか。このコメントはそれを教えてくれた。

これからはお客様が興味を持って見られるよう、可能な限り、作品エピソードをお見せしていこうと思う。

 

前置きが長くなってしまったが、早速スイッチの交換に入る。

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ただ、この光彩が完成したのが2005年、愛知万博の年だ。ハーネス(電線)も銅の表面が酸化しているので半田が綺麗に付かない。かと言っていつまでもコテを当てていると、コテの熱でスイッチが壊れる。ここは慎重に慎重に・・・。

念のために古いスイッチを分解してみる。

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中からススのような粉が出てきた。これが接点に挟まったんだな。 使い続けなくてよかった。

 

配線も記憶が曖昧になっている。なにせ10年も前の作品だから。

昔の配線図を見ると途中までしか書いてない。けっこう、いいかげんだな、オレ。

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現物を見て確かめる。・・・何のことはない、昔の配線図が間違っているではないか。この次の故障では思い出せなくなるかもしれないのでこの際、修正する。

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この修理中にLEDが一つ切れた。一番星を光らせるLEDだ。

LEDって切れるもんなんだ。意外に寿命が短い。だって、隣の電球はまだ一度も切れていないんだから。

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幸い、補修部品があった。LEDの白色もいろんな色があって、当時はこだわって選んだんだよ。10年も前のLEDなんて、もう、売られていないだろうな。

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修理が終わって組み立てようとした時、ランプの傘を支えるフレームが一部壊れているのに気付いた。

パイプの中には配線が通っているので半田コテの熱で、ハーネスの被服が溶けてしまうだろう。だから半田付けはできない。

やむなくエポキシで補修することに。 あ〜ぁ、これで、展示は明日に持ち越しだ。

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これがないと、展示室がさみしくなるんだ。

早く、戻さないとね。