こんにちは。
前回に続き、型紙作りを進める。
型紙にはやや、厚手の紙が使いやすいのだが、かと言ってあまり厚みのある紙は切るのに苦労する。 ここではA1の方眼紙を使っている。 前回、プロッターで使った原画用の紙はこの方眼紙の裏を使っている。
今回、型紙には方眼の印刷面を使う。 なぜかって? 後で分かるよ。
作業板 (机でも可) の上に作品が入る大きさの方眼紙を紙テープで貼る。A1方眼紙は長さが足らないので別の方眼紙を継ぎ足してある。この時、セロハンテープで継ぎ足してはいけない。しばらくするとセロテープが縮んで方眼紙がシワシワになるからだ。スコッチメンディングテープがお勧めだよ。
型紙用紙は原画用紙と大きさを揃えておくとよろしい。位置合わせがしやすいからね。
次に方眼紙の上にカーボン紙を敷く。この時複写面 (カーボン面) を下にする。
カーボン紙の上から原画用紙を重ねて4角を紙テープで作業板にしっかり留める。 このとき、カーボン紙は固定してはいけない。カーボン紙は移動して使うからね。
原画の線をボールペンでなぞっていく。これで型紙にカーボンが写って複写されるんだ。 もう、分かったかな?原画を赤ペンで描いた理由が。
そう、黒いペンで原画を描くと、黒ボールペンでなぞったとき、どこまでなぞったかが分かりづらいんだ。 なぞり忘れると型紙の線が抜けてしまうからね。
線をなぞり終えたら、型紙のピースに番号をふる。 こうしないと型紙を切った後、どこのピースか分からなくなるんだ。
全部のピースに忘れず番号を付ける。
原画、カーボン紙を取ると型紙用紙にしっかりとデザインが複写されている。
なるほどね。回転の速い君ならそう言うと思ったよ。 複写するくらいならプロッターで2回描けばいいじゃん、ってね。
おっしゃるとおりだよ。僕も出来ればそうしたい所なんだが、残念ながらそうはいかないんだ。
うちが使っているプロッターはローラータイプで、用紙とローラーの間でわずかにスリップが起きる。そのため描き上がったデザイン画は実際の寸法より数ミリ大きくなることが多い。
だから原画はカーボン複写する前に上下どちらかで調整してるんだ。
客先の現場で作品が「入らない!!」なんて、シャレにもならないからね。
つづく