館長の気ままな日記

三河工芸ガラス美術館の館長(オーナー) " カズ " こと神谷一彦の勝手気ままな独り言です。

三河工芸の館長が書く日記です

鹿のステンドグラス製作 ガラスカット (3)

こんにちは。

きょうは昨日ガラスに入れたにゅう(線)で割り取ってみる。

にゅうを中心にしてガラスをへの字に曲げてやればよい。 といっても手で曲げるのはなかなか大変だ。 ちゃんと、それ用の道具がある。

フレッチャーというペンチのような道具だ。

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先端を正面から見ると上あごには両端に山が、下あごには真ん中に山がある。

これでガラスを挟むと下あごの山を支点にガラスを「へ」の字に曲げようとする力が加わる。

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それではやってみよう。 上あごにある白い線をガラスのにゅうに合わせて取っ手を握ると・・・、

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ご覧の通り、にゅうに沿ってガラスが割れた。

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今回、失敗例をお見せするつもりで強いにゅうと弱いにゅうを引いたが、どちらも綺麗に割れてしまった。失敗するのも難しい。(笑)

たとえばにゅうが適正でないとこんなふうに失敗するんだ。

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フレッチャーの持ち方を説明しておく。 僕は生徒さんにはこんなふうに持つよう指導している。

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げんこつ持ちをするとガラスが割り取れた瞬間に握りすぎてガラスを砕いてしまうことがある。そうならないように中指と薬指で下の柄を持ってゆっくりと挟むようにするんだ。

 

最後に付け加えておくと、ガラスカッターを手前に引くこの切り方は、定規を使った直線切りの時だけに使う。 なぜか、定規を使うのでガラスに描いた線が見えなくてもいいからなんだ。

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つづく